メディア別リスト
漫画(44冊)
夜桜さんちの大作戦(全29巻) 魔法少女×敗北裁判(1~3巻) 平良深姉妹はどっちもヤんでる(全5巻) 死亡遊戯で飯を食う。(1~5巻) 阿佐ヶ谷サキュバス同人物語(1~2巻)
書籍(6冊)
ロジカルプレゼンテーション 問題解決 ゼロから作るDeep Learning ❻ ―LLM編 さよならの言い方なんて知らない。
映画(5本)
カリガリ博士 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉 映画名探偵プリキュア!不思議な庭と2人の秘密 プロジェクト・ヘイル・メアリー
アニメ(24話)
ヤニねこ(全12話) 鉄鍋のジャン!(全12話)
良かった順リスト
人生に残るコンテンツ
(特になし)
消費して良かったコンテンツ
劇場版 魔法少女まどか☆マギカ [新編] 叛逆の物語 魔法少女×敗北裁判 阿佐ヶ谷サキュバス同人物語 ゼロから作るDeep Learning ❻ ―LLM編 問題解決 ヤニねこ 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉 死亡遊戯で飯を食う。
消費して損はなかったコンテンツ
鉄鍋のジャン! 映画名探偵プリキュア!不思議な庭と2人の秘密 平良深姉妹はどっちもヤんでる ロジカルプレゼンテーション
たまに思い出すかもしれないくらいのコンテンツ
カリガリ博士 プロジェクト・ヘイル・メアリー
以降の人生でもう一度関わるかどうか怪しいコンテンツ
夜桜さんちの大作戦 さよならの言い方なんて知らない。
ピックアップ
劇場版 魔法少女まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉
面白かった。感想記事は以下。
saize-lw.hatenablog.com
俺はまどかとほむらの話にはあんまり関心がなくて、今後も魔法少女たちが勝手な思想でバトルロイヤルする感じでOK。
映画名探偵プリキュア!不思議な庭と2人の秘密
面白かった。感想記事は以下。
saize-lw.hatenablog.com
オタクに優しいたんプリには同年代の男性キャラクターが全く出てこないので、他シリーズからはけっこう出てきてびっくりした!
魔法少女×敗北裁判
これめちゃめちゃ面白かったしすごい漫画です! 敗北ヒロインものというジャンルを力強く前進させる、極めてエポックメイキングな作品。敗北ヒロインにまだこんな伸びしろがあるとは思っていなかった。
そもそも「敗北裁判」とは何かと言うと、あらすじによれば以下の通り。
異界からの侵略者に立ち向かう人類の希望、魔法少女。 しかし正義感あふれる少女たちも負ければ一転、「敗北裁判」送りに。 その法廷では『敗北』への糾弾と嘲笑、尊厳破壊の恥辱刑が待つのだ…。 新人魔法弁護士・岬護ユゥリは、魔法少女『敗北』の謎を解き明かし 哀れな少女たちを救うため奔走する!
要するにセカンドレイプであり、一度敗北して肉体的に凌辱されたヒロインに法廷で精神的な苦痛も与えると二度美味しいという悪趣味ではある。
しかしそれはそれとして、裁判の内容が非常に面白い。 魔法弁護士である主人公のユゥリは「敗北ヒロインを弁護する」というジャンルのお約束を逆手に取った絶対的に不利な勝利条件を持ち、実際には敗北に責任が伴わないことを立証して無罪を勝ち取らなければならない。
その過程において、様々な魔法少女たちが固有魔法を行使しながら魔法のルールや状況を読み解いていく論戦が繰り広げられる。その質がかなり高くギャグも面白い。 例えば第2話ではスパイダーマンパロディの魔法少女が裁かれるのだが、言われてみれば当然だが今まで誰も指摘してこなかったスパイダーマンの奇妙なポイントを突いてどんでん返しの判決に繋げており、ここでパロディとロジックとエロとギャグが全部融合していることに感動して一気に引き込まれた(真相は君の目で確かめろ!)。
敗北ヒロインものなんて負けたヒロインが凌辱されるだけのフォーマットが決まりきったジャンルという認識の人は少なくないと思うが、そこに「本当に敗北は妥当だったのか?」という視点を持ち込むことにより、別軸のロジカルな面白さとセカンドレイプという再凌辱を添加することに成功している。どんな頭してたらこの立て付けを思いつくんだ。
しかし注意点として、凌辱ジャンルが嫌いな人はふつうに読まない方がいい! この手のエロ漫画パロディ的なコンテンツって、「本来はここでヤバくなるけどこの作品ではギリギリセーフ」という防衛ライン自体をギャグにしていたり、元の尖りをパロディ文脈で緩和することで対象層を広げたりすることが多いのだが、この作品は依然として敗北ヒロインものとしての矜持を保っているからだ。 一応「新人弁護士が敗北ヒロインを救う」というお話なので無罪(イノセント)の判決を勝ち取りはするのだが、被告人はもう既に負けて凌辱されてるし裁判で予告される恥辱刑は執行されないまでもイラストでは描かれるし裁判中にセカンドレイプはもうされてるしそもそも裁判に勝ったところでキツい戦いからは解放されないので、ヒロインは別にあんま救済されていないのがコミックヴァルキリーらしさではある。
補足686:ちなみに魔法少女×裁判ものということでまのさばとかなり被っているが、まのさばのメインファン層には絶対に受け入れられないと思う。でも面白そうだからいつかコラボしてほしい。魂の入った本物の露悪をビジネス露悪に見せてやれ!
ニコニコ漫画などで試し読みもできるのでリンクを貼っておく。繰り返しになるが、凌辱が嫌いではない人だけ読んでほしい。
manga.nicovideo.jp
ヤニねこ
かなり面白かった! 回の当たり外れはやや激しかったが、全体的には事前の期待を大きく越えて成功したアニメ化だったと思う。 漫画の見た目ではどう考えても一発芸不謹慎アニメにしかならなさそうなところ、それ以外の広がりを十分に確保できたのが勝因だったように思われる。
それはビジュアル的にはディテールにこだわったやたらと良い作画に象徴される。「意味もなく無駄に作画が良い」というギャグは稀によくあるが、そうではなくて普通に満遍なく良いことが決定的に重要なのだ。 獣人どもが変な一発芸をこなすだけにしては明らかに過剰なディテールが世界に描き込まれていることにより、別にここは一発芸用の世界ではなくて、もっと大きく多様な世界の中でたまたま頭のおかしい連中がフォーカスされているだけという世界の余白を感じさせることに成功している。
頭のおかしいキャラクターたちもよく見れば別に言うほど一発芸しかないわけでもなく、立体的な人格の余白はきちんと描写されている。 例えばヤニねこはヤニに関しては強烈な執着を見せるが、関心の全てがヤニに吸われているために却ってヤニ以外に対しては無頓着でさっぱりしており、後輩属性のキャラクターたちからは妙に慕われやすかったりする。ヤクねこも軽いノリであるが故に薬に流された重い過去を持っていたり、カンサイも本質的には面白くない人間であるが故にノリの合わない大学の飲み会ではつまらなさそうにしていたり、多くのキャラクターが持ちネタの裏面をしっかりと持っている。
色々な側面を持つ色々な人たちがたまたまアパートに集まっていて、たまに面白いことが起きるという大らかな生活はかなり楽しそうに見えるし、美少女のパッケージで包む合理性もきちんとある(そこが世界の面白い部分だから)。 OPでの節操のないパロディ連打とか、OPとEDのボーカル入れ替えが異様な爽やかさをもたらすのも、そういう大らかかつ局所的な面白さというありさまが実はアニメのテーマとしっかり噛み合っているからだと思う。
アニメ化決定時あたりには最近多い露悪コンテンツの一つと見做す向きもあったが、いまやこの作品はNieA_7かギャラクシーエンジェルあたりの系譜とみなしていいように思われる。名作。
夜桜さんちの大作戦
完結したので読んだが、これが29巻も続いてアニメ化までしたのはやや信じがたい。
コロコロ版SPY×FAMILYのような内容はともかくとして、面白さ以前に延々と同じ話をやっていて極端に情報密度が低い! キャラごとに設定されたノルマを何度でも擦り続ける上、家族を必ず横並びでフェアに扱うため、バトルもコメディも毎回毎回同じ話を5周分読まされる羽目になる(7人家族のうち、独自の立ち位置を持つ狂一郎と六美を除外した5人)。
とはいえ、キャラを平等に擦りまくる立て付けはキャラを好きにさせれば勝ちなので、一定のファン層に一定の人気が出ること自体はわからないでもない。 その点、人気投票ではキャラが丸くて薄い主人公とヒロインは票を伸ばせず、きっちり男女っぽい動きをしている四怨と嫌五がツートップなのは正しくて良かった。キャラ漫画がキャラ漫画として消費されている証左である。
補足687:四怨が「現実の事件をゲームに変換してクリアすることで解決する」というギミックは3年も前なら完全に意味不明だったが、今は時代が追いついてAIを使っているとすれば一応納得できるようになった(具体的な問題の表現をAIに任せ、人間は解く方に集中するというのは蓋し適切な分業ですらある)。なお類似事例として、任意の作品に登場する独自デジタルシステムの 変に凝ったUIデザインは設定上で誰がデザインしたのかという問題があったが、AIがそれらしいデザインを勝手に選択したという解釈が通るようになったりしている。
キャラで言うと女の子は可愛いがちで特に修羅と殺香は表面的な意味で好きだったが、結局夜桜家がメインなのでサブキャラの活躍は総じて微妙なところだ。 修羅は造形がオタクすぎるから諦めも付くにせよ、殺香は使いどころありそうだから一応メイドにしといたのに最後まであんま使い道なかったのがありありと見えて悲しかった。
家族の絆というテーマを貫くこと自体は別にいいのだが、いつも夜桜家が毎回あまり苦労せず勝利してしまうので価値観に対する葛藤が特に生じずに終わってしまうのは勿体なかった。 特に敵組織をいちいち構成員同士の距離が近い疑似家族として描くあたりにはかなり可能性を感じるものがあった。家族同士の抗争になるなら家族観の衝突みたいなものを期待して読み進めるのだが、結局夜桜家の全員がノルマを消化する個人戦になってマンパワーで勝つのでなんか特に話が発展しない。
そういう意味では、中ボスの百だけはかなり良かった。表面的ではない意味で一番好きなキャラが百なのは間違いない。 あの一家の父親という立ち位置を最大限に活かした、「家族のことを思いすぎた末路」という悪性はテーマの裏返しとして綺麗に噛み合っていた。が、それもそれほど掘り下げられないうちに自己洗脳みたいな話になってしまい、最終的に巻き取った旦は全然魅力なかったな……あと5年後のスパイファミリー編はマジで何?
プロジェクト・ヘイル・メアリー
アマプラに来ていたので見た。 てっきり2001年宇宙の旅みたいな玄人向け抽象SFかと思っていたのだが、全然クソかわいい岩みたいなエーリアンとめちゃめちゃ仲良くなってて笑ってしまった。これディズニー映画やないかい! 一応途中でちょっと事故って主人公がピンチっぽくなったり岩みたいなやつが昏睡っぽくなったりもするが、それも敵のいない単なる事故に過ぎず、当初のミッションはあっけなく成功していく。
実際のところ、この映画の真髄は宇宙人との交流というよりは、よく考えると特異な主人公の造形と立ち位置にあるような気がする。 主人公はもともと陰キャであることは序盤から語られているが、細切れに入る回想シーンによって、なんと意志に反して薬で眠らされて望まぬ参加をしていたことが明らかになっていく(他に適役がいないというやむを得ない事情があるとはいえ)。
つまり「片道切符で地球を救う」といういかにもアメリカ映画らしい極めて自己犠牲的な状況に対し、実は本人的にはぜんぜん真逆のモチベーションだったことが後から明らかになっていく。 かといって地球に復讐するほどネガティブなわけでもなく、別に何としても地球を救いたいほどポジティブなわけでもなく、どうせもう地球には帰れないのであればやらないよりはやった方がいいから一応働きはするあたりが根っからの陰キャである。
しかし自己犠牲を選ばないとはいっても、我を貫いて地球を捨てる必要はない。それはそれとして一応地球は救うので、地球に残された人達の視点では主人公は地球を救って宇宙に消えた自己犠牲の英雄でしかないのだが、実際のところは変な星で変な岩のやつに授業をして楽しく暮らしているというギャップに真の面白さがある。 自己犠牲のジレンマは別に二者択一というわけでもなくて、地球を救って彼のプロジェクト・ヘイリ・メアリーが終わったら別の人生をスタートしてもいい。そういう肩の力を抜いた人生のあり方はアルマゲドン的な英雄譚へのアンチとしてしっかり機能している。
あとヘイルメアリー号の擬人化とかいう謎のブームが萌えなので楽しませて頂いている。やっぱりカジュアルな映画はこういう恩恵があるからいいな。
鉄鍋のジャン!
激萌えキリコ
漫画は全部読んでかなり好きだったのでアニメも見た(漫画の記事→■ )。 全体的にかなり忠実に漫画をアニメ化しているので追加でどうという話はないが、もともと勢いが凄い漫画だし各キャラが動画で動いているのは期待を裏切らない。
ツダケンのボイスナレーションで、作品自体の歴史的な立ち位置や貢献を解説するメタメッセージがよく流れるのがかなり面白かった。それはけっこうラディカルなことをやっていて、作品のメイキングを作品自体に組み込んだヤン・シュヴァンクマイエルの『蟲』あたりと似たようなことをしている。 古いコンテンツがリバイバルする昨今において、当時の時代状況とか作品の影響を作品自体と一緒に語るドキュメンタリー的な手口はそれなりに有効そうな気もしてくる。とはいえ鉄鍋のジャンは料理という漫画外の広範なカルチャーに対して現実の影響を及ぼした強みがあり、自らを相互参照の中に置けるという特異な立ち位置故に使える技なのかもしれない。
平良深姉妹はどっちもヤんでる
地味に1巻から追っていた百合漫画が完結。 ヤンデレ妹とメンヘラ姉をきっちり書き分けているので、その違いを提示する用途でたまに引用していた(精神的に脆く自己愛の強いメンヘラと、精神的に強く他者愛の強いヤンデレ)。
最終巻はまあ順当な終わり方でどうということもないのだが、全体的なジレンマの基本設定が非常に上手かったと思う。 常に精神不安定で承認を求めるメンヘラ姉に、姉に無限の愛を注げるヤンデレ妹をぶつければ割れ鍋に綴じ蓋で万事上手くいくのかと思いきや、そうはいかないのが人生のままならなさ。尋常ではないヤンデレの妹は完全に現実を無視した理想しか語らないので、その明らかな破綻故に却って辛い現実が際立ってメンヘラ姉は徐々に追い詰められていく。 そういう「やりすぎると反転する」という陰陽魚の論理をヤンデレ&メンヘラというフォーマットできっちり描き切ったのがすごかった。名作。
死亡遊戯で飯を食う。
原作のラノベは既読で、漫画版が有り得ないレベルの大当たり漫画家を引いていて異様に絵が良いので購入。珍しく画集的な鑑賞用途で購入した。 元々コスプレしてデスゲームする謎の作品なのでイラストで見られる漫画ではかなり映えている。主人公の幽鬼は漫画版ではアニメ版よりかなり表情豊かで(アニメ一話しか見てないけど)、この見た目でけっこう内面的にはやかましかったりする部分がしっかり描かれているのも嬉しい。こいつけっこうエロガキだったりするからな。
阿佐ヶ谷サキュバス同人物語
ウェブ掲載で読んで面白かったので購入。 キャラクターが割と理知的でオーバーな反応を返さないコメディ、リアクションが表情や感嘆というよりはロジックに由来しているギャグからしか出ない面白さはある。 あと普通に百合ハーレムなのが……いいね! 百合ハーレムみたいに露骨な百合状況で百合に振り回されないけど百合をやるのも絶妙な塩梅で上手い。全体的にバランス感覚がいい。
ゼロから作るDeep Learning ❻ ―LLM編
あの魚本にLLM編が登場!
なんとGPT-2くらいならこれを読めば手元でゼロから作れる。今までアテンション機構などの要素技術は知っていても実装できる水準での全体像はあまり持てていなかったのだが、これのおかげでかなり高い解像度を獲得した。
LLMの要素をトークナイザー・モデル・学習の3トピックに厳密に切り分けて説明してくれているのがとてもわかりやすい。これは他の一般的な機械学習の枠組みと全く同じなので、アナロジカルな理解が効くのが嬉しいところ。
具体的には、そもそも自然に存在するものをどうやって機械が扱える表現に落とし込むのかがトークナイザーの話、その表現を受け取って希望の入出力を表現できる数式を作るのがモデルの話、そして数式内のパラメタをどんな損失関数で調整するのかを定めるのが学習の話になる。 学習そのものは完全に自動化できるので(それが機械学習という名前の所以でもある)、「どのような表現・構造・目的を与えればうまく学習が進むのか」という一段メタな設計を行うのはLLMに限らない機械学習全般と同じ手続きだ。
一応それぞれ俺がコアっぽいと思ったところをまとめておくと、トークナイザーについては、結局のところ出現頻度からトークンを構成する前に文章を区切っておくことがかなり重要らしい。 特殊トークンにしても事前トークンにしても、ひとまとまりとして扱うべきものはきちんとくっつけ、逆にここは跨がないだろうという境界では適切に区切ることでトークンの品質を上げられる。
モデルについてはアテンション機構をソフトな辞書と説明していたのがわかりやすかった。 内積で求めた関連度に応じてValueを取り出す表現を中心にトランスフォーマーが構築されているが、それ自体はLLMに限らず一般にファジーなベクトル構造を持つような関係全般について適用できる(映画の例がわかりやすくて良かった)。
学習については、SFTや強化学習で異なる損失関数を設計して段階的に同じモデルのパラメタを訓練していく描像が面白い。 損失関数を変えた多段の学習フェーズという手口自体は転移学習や強化学習でよくあるものだが、LLMではパラメタセットが極めて大規模かつ自然言語の扱い方は多様なため、最初からTODOが閉じておらず様々なやり方で臨機応変に育てていくのが育成ゲームっぽい。
事前に要求されるレベルはやや高いが、データサイエンスがある程度わかる人ならかなりオススメできる(回帰でも何でもいいので機械学習モデルを何か一つ数式レベルで全て説明できるくらいの水準があれば問題なさそう)。説明が丁寧な割には得るものが多く、LLMの中身を知っておくために適役の一冊。
問題解決
シルバーウィークに部署内で一人だけ勝手に9連休を生成した負い目があり、一応四国を旅行しながらグループマネージャーから勧められた本を読んでいた。前に読んで良かった『ロジカル・プレゼンテーション』の続編。
実際かなりいい本だった。 思い付きの打ち手を片っ端から投げたところで大抵はろくなことにはならなくて、もっと上段から問題を分解していかないと解決には繋がらない。自分が詳しかったり気になったりした部分に懸命に取り組んだはいいが、全体から見るとそもそもどうでもいい部分だったので特に何にもならなかったみたいなことはゲームとか人生にもよくある。
さよならの言い方なんて知らない。
タイトルと表紙は青春小説の見た目すぎるが、中身はバチバチのバトルロイヤル。別世界の街を舞台に延々と能力とかポイントの話をしている。
元々バトロワものは大好きなのでTwitterでちょっと話題になっていたのを見て手を伸ばしたが、正直あまり刺さらなかった。 バトロワのお約束的な部分をかなり外しているところに独自性と長所があって、ジャンルの裾野は広がるが王道好きな人からは逆に敬遠される立ち位置の作品に感じる(ここに映画で言うとホニャララみたいな気の利いた例を挿入)。
そもそもバトロワにしては立て付けがかなり緩くて、勝利する目的が判然としないし死亡時のペナルティも不明。主人公も死にたくないだけで目指すところは特にない。 戦況によってはある陣営だけが一方的に能力を使って他陣営を蹂躙できるというエグめの設定がある割にはせいぜい殺されるくらいであまり酷いことにならないのが肩透かしだった。もっと拷問とか凌辱とかやろうぜ!(男の子) バトロワから露悪や切実さを弾いた代わりにキャラ同士の出会いや関係に重きが置かれており、その辺りは概ね見た目通りではある。
カリガリ博士
いつか見ようと思っていたやつがアマプラで配信されていたので見た。「カリガリ博士」っていうボカロ曲みたいなタイトルが一番良い。
今から100年前に作られた最初期のサスペンス映画で、アナクロに評価すれば精神病と妄想でひっくり返す手口はあまりお行儀の良いものではないが、きちんとどんでん返ってはいるので当時の作品にしてはけっこう楽しめる。パイオニアとして偉大なことにも頷けるし、一度見ておく価値は高い。
サイレントかつモノクロなので動画にはラノベの挿絵くらいのウェイトしかなく、メインストーリーは時折画面上に現れる文字列で追うのが現代からすると斬新ではある。画質も悪くてあんまりよく見えないからこその不気味さは明確にあり、ブラウン管テレビでしか出ない味のような感じ。