LWのサイゼリヤ

ミラノ風ドリア300円

20/3/9 お題箱回

・お題箱60

118.件の蛆虫の小説読んでます。だんだん世界の感性にも慣れてきて素直に面白く読めるようになってきました。ちなみにカクヨム以外には投稿なさらないんですか?

ありがとうございます!

kakuyomu.jp

件の蛆虫の小説こと『皇白花には蛆が憑いている』を宜しくお願いします(先日完結しました)。独特の感性を持つキャラクターが多いのには思想的な背景があって、今月中には自分で自分の小説を批評解説する記事を書くと思うのでお待ちください。

他の媒体にも投稿するかもしれません。一度書き終わってしまったらあとはコピーペーストするだけなので手間は特にかからないんですが、なんか他の有名どころの素人投稿サイトにも投げておくといいんですかね。

119.LWさんの文章読みやすくて好きなんですが、文章を書くにあたって何か勉強したことやコツ等はありますか?

ありがとうございます。

理系ですし国語教育以外で勉強したことは特にないですが、最大のコツは文章の論理展開を整えることだと思います。
文同士はどういう文脈で繋がっているのか、スムーズに連結するためにはどんな単語や文を補充すればいいのか、順番はこれでいいのか、余計な文が挟まっていないかなどを検証する作業が重要です。国語や英語で「不要な文を選べ」「意味が通るように文を並び替えろ」みたいな問題を一度は見たことがあると思いますが、あの作業を自分の文章に対してよくやります。

他に細かい小テクは「結論から書く」「平仮名を続けない」「同じ単語や構文を続けない」「類語検索を活用する」「文章を長くしすぎない」とか色々あるものの、多分その辺はそれほど重要じゃなく、気が向いたら気を付ければいいオプションに過ぎません。論理の流れさえしっかりしていれば文章が読めないことはまず無いので。

ちなみに、この辺のコツは(上に挙げた)小説を書くときも全く同じでした。物語文を書くのも論説文を書くのもあまり変わらないとわかったのは収穫でした。

120.ゲームで勝ちを狙う時には、グレーゾーンなプレイやBMもするべきだと思いますか?
(例えば、遊戯王でET狙いの意図的な遅延をしたり、HSで無意味なエモを連打したりするやつ)

微妙なところですね~。この辺についての僕のスタンスはかなり変わってきています。
昔は競技プレイでやっていて(物によりますが)どちらかと言うとダーティ寄りのプレイにも比較的寛容な方だったんですが、今はカジュアルプレイに移行して「ダーティプレイはする意味がない」と考えるようになりつつあります。
とはいえ、それは単に対人ゲームに真剣に向き合わなくなっただけです。勝ち負けに固執しなくなっているので、マナーが悪い相手に当たってこれ以上続けたくないと思ったら「その場で投了して黙ってテーブルから離れる」で別にいいと思ってるんですよね。
逆に言うと、今でも勝ち負けに固執するモードになったら昔のマインドが息を吹き返します。バチバチの勝負に対する考え方は全く変わっていませんし、DCGの無意味エモート連打には今でも肯定派です(そもそもBMだと思っていません)。以下、そういう勝負モードのときのスタンスについて書きます。

基本原則としては「ルールで禁止されていないことは何をやっても良い」と考えます。ルールで禁止されておらずゲームを有利にする行為がある場合、プレイヤーがそれをするのは自然な流れです。あらゆる手段で勝ちを目指すのがゲームです。

こういうことを書くとすぐに「じゃあルールに『テーブルを揺らすな』って書いてないからテーブルを揺らして妨害してもいいのか?」とか「ルールに『風呂入れ』って書いてないから体臭で威圧してもいいのか?」とかいう人が現れるんですけど、それってゲームの話じゃなくて一般社会の話ですよね。「法律に『風呂入れ』って書いてないから風呂に入らずに電車に乗っていいのか?」と全く同じ質問です。
これらの質問に対しては「別に禁止はされてないけど、一般常識には反するし周りの人が注意したりして調整されるんじゃないですか」と答えるしかありません。これをゲームに関する質問だと勘違いして白黒はっきり付けようとしたりして、「ゲーム上で不正な行為」と「社会的に不正な行為」をごっちゃにすると訳の分からないことになります。

さて、例に挙げられている「遊戯王のET狙い」と「HSのエモ連打」はかなり違う行為です。LW的には前者は明確にNG、後者は明確にOKです。
遊戯王での遅延行為はルール文書によって明文で禁止されています(マナーの問題だと勘違いしている人も結構いますが)。だから現実的には「バレなければ遅延してもいいのか?」みたいな話になってきますが、これもやはりゲームルールの話ではなく社会の話です。「誰も見てなければ赤信号を渡ってもいいか?」と同じ質問であり、「バレなければ知らんけど、少なくとも聞かれたらアウトとしか言えない」と答えるしかありません。
その一方で、HSのエモートは標準で実装されている機能であり、「エモ連打」も当然ながら禁止されていません。僕も負けが込んでるときにエモート連打されたらスマホブン投げますけど、ルールで禁止されていない以上はBMだとすら思っていません。「エモ連打は不愉快に思う人が多いからやらないべきではないか?」という質問に対しては、これもゲームルールではなく社会の話……とはあまり考えません。エモ連打はブリザードが暗黙に認めている行為なので自粛運動を他人に求めるのはナンセンスだと考えます。

その背景にはアナログゲームデジタルゲームの媒体の違いがあります。大雑把に言って、アナログゲームは「物理的に可能なこと」と「ルール上可能なこと」が一致しないんですが、デジタルゲームは「物理的に可能なこと」と「ルール上可能なこと」が一致します。
例えば、リアルで遊戯王をやっている最中に物理的に可能なことはたくさんあります。遅延行為だけではなく、ダブルドローも二重召喚も膝から大嵐もやろうと思えば物理的にはできます。しかし、それらはルール上可能なことでは無いので、大抵のプレイヤーはやりません。その一方、デュエルリンクスで遊戯王をやっている場合は物理的に可能なことはもっと少なくなります。ダブルドローも二重召喚も膝から大嵐もどんなにやりたくてもできません。それを行うボタンが用意されていないからです。
こうした違いはカードゲームだけではなく、テーブルゲーム全般やスポーツゲームにもありますね。リアルのサッカーでは審判にバレないように足を引っかけたりできますが、ウィニングイレブンではできません。「審判にバレないように足を引っかける」というコマンドが無いからです。
このように、デジタルゲームプラットフォーマーが用意したインターフェイスを経由してしかゲームのプレイが出来ません。そのために最初からルール上適正な行為しか行えないし、ルール上禁止される行為は前もって仕様のレベルで弾かれるという特徴があります。結局のところ、我々の現実世界は物理法則というルールが第一原理である一方、ゲーム世界はプラットフォーマーの提供する仕様が第一原理なんですね。
よって、デジタルゲームアナログゲームに比べてマナー的な意味での行為の許容度が高いと思います。「明らかなバグ利用」など微妙な例はいくつかあるにせよ、デジタルゲーム内で可能な行為=プラットフォーマーが予見できたであろう行為についてはそもそもBMとするのはナンセンスであると考えます。

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ルールを守って楽しくデュエル!