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23/9/23 お題箱回118:面接、先攻有利是正、ゲーマゲの設定etc

お題箱回118

622.一つの分野を一気にやるタイプか複数の分野を分けてやるタイプのどちらですか?
受験で複数教科を時間割に振り分けてこなすタイプか7月は数学だけやって他の教科は一切やらないタイプかみたいな感じです。

どっちもあって、気分によります。

少し前までは一つが終わるまでそれしかやらないオールインタイプでしたが、最近は同じことばっかりやっていると集中力が続かないことも増えてきて(集中力が続かないようなことにも取り組まないといけなくなってきたとも言えるかもしれない)、一日のうちに細かく切り替えてやっていることも多いです。

ざっくり面白いものはオールイン、そうでもないものは分割という感じではありますが、たぶん本当に気分次第でタスクごとにはっきり決めているわけではありません。

 

623.lwさんは対人コミュニケーション(就職試験の面接や雑談など)もギャルゲやペーパーテストのように正解の選択肢を取るだけのゲームだと思っているのでしょうか?

フィクションにありがちな設定ではありますが、頭がいいキャラやゲーマーキャラはそのように考えているイメージがあり、LWさんにもその気質があるのではないかなと勝手な想像を膨らませています。

いや、そんなことは全くありません! むしろ平均を遥かに下回る壊滅的なスペックです。

特に就活では基本的にエントリーシートが通らず、一次面接もほぼ突破しないという東大卒のプラスを全て打ち消して余りある絶望的なマイナスぶりを披露しました。あまりにも受け答えがヤバすぎて「留学生?」と確認されるなどのエピソードには事欠きません。しかも自覚があるタイプではなく、自分で何故そうなっているのかわからないという一番性質の悪いパターンです。

とはいえ就職してからは流石にマシになってきたと自分では思っていますが、実際のところは不明です。そろそろ就活をするので、そこで成長したかどうかお手並み拝見という感じです。

 

624.チー○、○キャ、弱○男性みたいな単語が出てくる度に、「インターネットの方々は楽に人を刺せる単語つくるの上手だねえ」という思考になるのと「こんな人間に見られないよう自分磨き頑張るぞ!」という思考になるの、どちらが精神的によいのでしょうか。

これ聞く意味あります? どちらかと聞かれれば後者の方が健全だとは思います。

ただ、僕はどちらの考えも特に持ちません。バナナみたいなものを指すためにバナナという単語が生まれるのと同じで、チー牛みたいなものを指したい需要がたまたま適当な単語にフィットしただけで、人を刺すための悪意が駆動している感じはそんなにしません。そういう人を名指す需要って善悪以前に普通にありますしね。

そもそもが誰かが誰かを頑張って攻撃しようとした結果ではなく、よくある大きな世の中の流れの一つなので、そんなにいちいち気にしてオーバーリアクションしなくてもいいのではないでしょうかという感じがします。

 

625.カードゲームに全く明るくないのですが、後攻の初期手札を1枚増やすことでゲームバランスを調整できたりしないでしょうか。

多少は勝率が傾くとは思いますが、先攻優位の本質的なつまらなさはあまり改善しないと思います。

なんかめっちゃ嫌味な言い方になってしまうんですが、仰る通り「カードゲームに明るくない人が最初に思い付くが実際には有効ではない調整策」としてかなり典型的な意見です。実はそれがあんま意味ないというところに現代カードゲームの難しさがあります(タイトルによらず事情はだいたい同じなのでざっくり現代カードゲームという言い方をします、具体的にはMtG、DM、遊戯王、ハースストーン、シャドウバースあたりをまとめて想定しています)。

先攻が有利な理由のうち、後攻の初期手札を増やしてもあんまり意味ない理由として特に重要なものはテンポとアドバンテージの二点です。

まず、テンポというのは「先攻は早く多く動ける」という有利さです。先攻は単純にターン数が一つ多い上に後攻が準備を整える前に動けるため、「先攻が先に確立した優位が一生返せないままゲームが終わる」というクソゲーが頻発し、これは「ドブン」や「ブン回り」と呼ばれます。

先攻がこの勝ち方をするケースでは基本的に後攻は手札を余らせた状態で負けます。先攻が音速すぎて後攻は手札を使い切る暇もなく負けるので、後攻の初期手札が一枚多くても抱え落ちが豪華になるだけであまり意味がありません。

また、アドバンテージというのは「カードを一枚使うだけで手札を二枚三枚とどんどん増やしていける」という枚数的な優位性のことです。昔はカードゲームは「カードを一枚使ったら手札が一枚減る」というのが基本で、手札を簡単に増やすことは出来ないし、増やせるカードは相応のリスクや条件を背負うことになっていました。

ただDCGが流行り始めたあたりから色々なカードゲームで「このカードを一枚使うと手札が二枚増える」みたいな手札を簡単に増やせるカードデザインが横行するようになりました。お互いに手札が先細りしたしょぼいリソースでぺちぺち殴り合うより、大量に増えた手札で派手な応酬を繰り広げた方が面白いからです。先攻側が先に動いた優位で手札を三枚四枚と増やしていけてしまうため、昔に比べると後攻の手札を一枚増やしたところで影響は相対的に小さいです。

以上を踏まえると、先攻優位を是正するためには単に手札を増やすのではなく、後攻がテンポ不利を切り返せるようなカードやシステムを作る方が有効です。

どのタイトルでも色々と工夫があるのですが、例えば一番わかりやすいのはシャドウバースの「進化」でしょう。進化は「自分のモンスターをノーコストで超強化できる」みたいなシステムで、後攻の方が先に使える上に使える回数自体が一回多いです。これによって後攻に巻き返しの機会を与え、先攻に押し潰されるゲームがなるべく生まれないようになっています。

 

626.キャラのR18絵を求めると同時に、その声優のライブに行く
なかなか複雑なことをオタクはしているのではないでしょうか。

そうですかね? 僕的にはキャラと声優はあまり関係がないのでそんなに違和感がありません。

 

627.百合体験シリーズっていうASMRっぽい音声作品があるんですけど、「は?男だが?」みたいな精神があってなかなか百合体験になりません。Lwさんも前似た様なことを話していましたが、どういう気持ちで臨んでますか  

これに関してはもう美少女キャラになりきるしかないですが、僕はそんなに問題なくできるのでコツとかは逆にあまりわからないですね。

Twitterで適当に美少女イラストをファボするときも「自分がなりたいキャラ」「親友に欲しいキャラ」「夢女になりたいキャラ」みたいのは明確に分かれてるので、そういうのをちゃんと意識するといいのかもしれません。

 

628.将太の寿司2の主人公って中々複雑なキャラ造形をしてると思ってます。
昔LWさんがこの作品について語ってたので何か思う所があれば語ってほしいです。

将太の寿司2は1で散々色々やり倒した評価体制を「狭い界隈での旧態依然とした内輪ルール」と完全に切り捨ててグローバルに通用する寿司を目指すところが面白くて、主人公もそういう進化に適応したキャラであるところは面白いと思います。逆に他の部分では造形はあまり記憶に残っていません。

 

629.設定に一貫性を求めているのではなく、ちょっとした興味から聞くのですが、にはりがにおいて姫裏は世界ごとに法則が違うため魔力のない基底世界では魔法が使えませんでしたが、ゲーマゲにおいて彼方はどこでも氷魔法を使っていました。世界ごとの法則の差異を無視するのも貫存在の特典ですか?

半分そうですが、半分そうではないくらいの感じです。正確に言えば、貫存在は世界法則を無視する能力を持っているわけではなく、世界法則を無視できるかのように振る舞うことに慣れているだけです。

まず真の意味で世界に依存せず使用できる能力は貫存在の固有スキルだけです。彼方の『終末器』とかVAISの『次元鉄道』は今いる世界の法則と無関係に使用できます(世界を跨ぐ効果を含み、他人からは真似されないオリジナルなスキル)。

逆に、それ以外のスキルは貫存在が使っても世界依存です。もともとイツキが使っていた氷結魔法は貫存在の固有スキルではないため、彼方が使うとしても使用できる世界は限られます。イツキの氷結魔法は精霊術の一つなので、自然系の精霊が存在する世界でしか使えません(逆に言えば、精霊さえいればエルフ世界以外でも使えます)。

精霊がいない世界でも彼方が氷結魔法を使っているように見えるのは、大気操作とか空間凍結みたいなその世界でも使える別のスキルを組み合わせているだけです。つまりそれっぽいものを再現しているだけで、大元の精霊術とは別物です。実際、第59話の魔法学園編での三姉妹との会話で彼方がそんなようなことを漏らしていました。

「精霊術は使えるんですか?」
「よくわからない。正確には私の氷結魔法も精霊術の一種らしいが、あまりそういう意識はしていない」

この段階で彼方が使っている氷結魔法はイツキが使っていた精霊術とは別物ですが、彼方は戦闘にさえ使えればよくて原理にはあんまり興味がないので「あまりそういう意識はしていない」という適当な返しをしています。

だから法則が違う世界でも似たような能力を発掘して使うセンスがあれば使えますし、そのセンスがなければ使えなくなります。ただ世界を跨ぐのに慣れている貫存在はそういうセンスが良い傾向にあるため、世界法則を無視してスキルを使えるかのように振る舞うことが多いです。これは人依存ではあって、彼方とかVAISは無意識にできますが、灰火とか此岸はあまり得意ではないです。

姫裏は貫存在ではないですし、上位存在の力で世界を転移しただけなので世界を跨ぐセンスは全然育まれていません。よって世界の法則が違うから無理だなと思って諦めましたが、にはりが世界でも彼方なら他にも手札が色々あるので強化魔法も全然使えます(にはりが勢とゲーマゲ勢は強さの基本水準に差がありすぎて、にはりがで一番強い姫裏がゲーマゲで一番弱いツバメと同じくらいです)。

なんかめちゃめちゃ語ってしまった!!

自分の創作の設定についてめちゃめちゃ語るムーブを自分がやるとはあんまり思っていなかったので驚きました。自分でも設定的な整合性にはあんま興味ないと思っていましたが、聞かれたらなんか無限に出てきますね。