LWのサイゼリヤ

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22/6/4 お題箱回98:シャドバ2pick、メモ魔、電子ノート等

お題箱回98

420.シャドバ2pickをガチってたときの話聞きたいです。
(今は引退したけどリリース当初は結構シャドバやってた人多いと踏んで。。。)

僕が2pickをガチっていたのは第三弾バハムート降臨くらいまでです。

当時付けていた記録を初めて全部ちゃんと集計したところ、2pickを640周走って3200試合2350勝で勝率73.4%でした。やりすぎです。ピック5分&試合10分として1ヶ月寝ないで24時間ぶっ続けでプレイしている量で若さを感じます。
ちょうど僕が引退する頃に最初のRAGEが開催されていたような記憶がありますが、もうちょっと続けていればシャドバで何者かになる未来もあったのかもしれません。

黎明期の2pickを語る上で絶対に外せないのはリリース直後の初狩りパラダイスです。
初期シャドウバースはサイゲームスのブランド力によってDCGどころかカードゲームに触れたこともないユーザーが無限に彷徨っており2pickでも狩り放題でした。今はもうスマホDCGが一般層にまで普及してしまった以上、あんなに初心者率が高いオンライン対戦環境はもう二度と現れないでしょう。歴史の狭間で一度だけ生じたボーナスタイムです。

当時極めた初心者狩りの理論は別のブログに詳しくまとめてあり、今読んでも我ながらよく書けています。

lwlwlwlwlw4.seesaa.net

シャドウバースのリリースが2016年6月でこの記事が2016年10月なので、少なくとも4ヶ月はまだまだ初狩りができていたようです。
初狩り用途で一番強かったクラスはロイヤルです。クイックブレーダーとかギルガメッシュを走らせてライフレースを完走しても良し、相手が処理せずに残ったフォロワーをフェンサーとか武装強化でバフしても良しのやりたい放題でした。概ね2点バーストになる研磨の魔法すらけっこう強かったです。

とはいえ流石に皆がトレードを覚え始めてからはロイヤルはキツくなってきて、最終的には第一弾環境で一番強かったのはネクロです。
安いカードが軒並み優秀で、消えぬ怨恨のような軽い除去、スカルライダーとか深淵への誘いのようなテンポカード、ルーキーネクロマンサーのようなアドバンテージカード、そしてモルディカイというゲームエンドまであって至れり尽くせり、ソウルグラインダーすら全然フィニッシャーになるスペックでした。
初狩りという観点から言ってもネクロは強力なカードがコントロール寄りで粘り強く戦えて試合を長引かせやすいことが噛み合っています。試合は長引けば長引くほどリソースをいつどうやって吐くかの選択肢が増えていくので、分岐のたびに誤る初心者と正しく判断できる経験者の間でどんどん差が付いていきます。
この「経験者は試合を長引かせて選択肢を増やすことで初心者を狩る」という戦略はタイトルを問わず有効で、マスターデュエルでもオルターガイストを使うことで先行1ターン目より後の知識がない相手に有利を取ろうとするオヂーヂYPも同じ理論を提唱しています。

hifumijus.hatenablog.com

1%の上手い我々は試合が長いデッキ、ひいてはお互いの選択肢が多いデッキを使ってマスターデュエルを楽しもう!

正解。

また、強さはネクロより下ですが、エルフがかなり好きでした。エルフは「カード単独ではあんま強くないけどちゃんと使うと強い」っていうプレイングが問われるカードが多くて回すのが楽しかったです。
エルフってメタルエルフメイジとかアーチャーみたいな1~2点の細かいダメージを刻むカードが多いんですが、この辺を上手く扱えるかは「進化で有利トレードされた返しに進化フォロワーを落としてEPを温存する」というプレイを知ってるかどうかが全てです。相手が進化切って殴ってきて有利トレードした進化フォロワーって大抵ヘルスが残り2とかになってるので、そこをメタルエルフメイジとかで狙い撃ってこっちは進化切らずにテンポとアドバンテージとEPで優位に立つのが正解です。そうやって微妙な優位を取りながら並行してフェアリー生産で手札を整えつつ、エルダートレントみたいなフィニッシャーに繋ぐのが王道でした。

この辺の進化周りの応酬についても丁寧にブログに書いてました。

lwlwlwlwlw4.seesaa.net

あとエルフに割り振られたカラーパイとして1ターン限りの足止めも玄人好みで噛めば噛むほど味の出る良い効果でした。
普通のカードゲームだとこの手の効果って対処を先延ばしにするだけなのでライフレースを先行するくらいにしか使えないんですが、シャドバだと一度は絶対に切り返せる進化があるので足止めしたフォロワーを一度は返せるっていうのがシステムと噛み合っていてプレイが出る部分です。逆に上手い相手だと沼の精使ったあとは概ね二面処理を強いられることがわかっているので、無理にでも進化切ってボード強くしてきたりして「こいつ理解ってるな」という感じでした。

第二弾はアドバンスブレーダーがあまりにも狂っている性能で一貫してロイヤルが最強安定択だった印象が強いですが、それはそれとしてダークエンジェルオリヴィエは非常に良いカードでした。
オリヴィエの凄いところはどんなに盤面勝ってても相手がオリヴィエ出した瞬間に優劣が逆転するところです。相手のライフ20あるときにオリヴィエ着地させたら盤面どうなってても概ね負けるので、中盤からある程度はリスク取ってでも積極的にフェイスに向かっておく必要があります。特に有利な状況では盤面を丁寧に制圧するだけではなく、チェックのリーサルをかけておくのが重要になります。
オリヴィエと同じ性質を持つカードはサタン、モルディカイ、レオニダス、連なる咆哮などクラスを跨いで一定数存在します。この手のゲームチェンジャーはどれも一度着地したらゲームのルールそのものを変えるので、「一枚のパワーカードに対処する」という発想ではケアできません。「相手がゲームチェンジャーを持っていたとしても確実に詰め切る」というゲームプラン単位での対処を要求するのが非常に面白かったです。

第三弾ではそれまでよりパワーレベルが一段高いカードが多く登場しました。
最もわかりやすいのは天馬のエルフとかモニカちゃんみたいな進化するだけでアドバンテージが取れるカードの増加で、こういう露骨な強カードをベストタイミングで切っていくのが重要でした。基本はバリューゲームを前提として、いつどれだけ上手くカードを使えるかの勝負です。
また、目玉のバハムートは10/13/13でフィールド全破壊という終わっているスペックでした。バハムートが壊れすぎててどこからでも勝てるから2pick終わったみたいなことを言っている人も多かったですが、バハムートは全然ケアできます。バハムート一枚に負けるのはケアの仕方を知らないだけです。
バハムートへの回答は「確定除去1枚と5コスト以下のフォロワー1枚を温存」です。死の舞踏でもエクスキューションでも何でもいいですが、とにかくバハムートを落とせるカードを一枚は持っておくこと、そしてそれと合わせて同時展開できるフォロワーを残しておくこと。
「バハムート放置してたら13点フェイスで負けるから処理しないといけないのは当たり前やん」と思われるかもしれませんが、バハムートには明確に確定除去が有効な理由があります。バハムートは10マナかつフィールド全破壊という性質上、出したターンは必ず盤面がバハムート単騎になります。なので確定除去でバハムートを落として5マナ以下のフォロワーを置き直せば、それだけでこっちがボードの主導権を取り返せることが確定します。もちろんバハムートの効果と対処でかなりのアドバンテージを失いますが、それでもこっちが優位な状況で対処を考えた手札を温存できていれば、バハムート一枚トップされたくらいでゲームが終わることはまずありません。
更に言えば、バハムートは基本的に温存しないカードです。バハムートを持っているのに下手に小粒フォロワーを展開して盤面が均衡になってしまったらもうバハムートを出しづらくなってしまうし、一枚でゲームを終わらせる可能性があるのでそもそも渋る旨味が薄いです。10マナに到達したときに持ってたら出すカードで、こっちから見れば10マナ時にあれば出るし10マナ時に出なければ概ね無いです。
よって、初めて相手が10マナに到達するターンの直前は不要な展開を控え、バハムートを出されたら確定除去で落として再展開し、バハムートを出されなかったら概ね持ってないと読みつつもトップバハムートだけ可能な限りケアして確定除去を温存。これでバハムートに負ける試合はかなり減らせます。

もう一生使うことのなさそうなプレイを語ってしまいましたが、ROB期にタイムスリップしたら参考にしてください。

 

421.こんにちは。わたしはメモ魔で。漏れなく記録することの悪さというのも知ってるつもりなんですが、忘れてしまう恐怖が勝ちます。これ、ちょっとは伝わりますかね・・・?
克服しようとするにあたって、「これは忘れないだろうからメモしなくていいな/走り書きくらいでいいや」とかの直感を育てたいもんです

忘れる恐怖はけっこうわかっているつもりです。

何かを忘れることって大抵は忘れたことを忘れることも含むため、メモを取っていない情報は常に意図せず忘却している可能性があり、その不可知状態をケアする方法は結局のところメモを取ることしかありません。だから「メモをしない」という判断は、「メモしなくても忘れない」というよりは「忘れることを許容できる」という判断であることも多いです。

それでも「忘れないからメモしなくていい」という直感をかなり精度高くジャッジする方法が一つあります。それは「見た時点で既に知っていた情報はメモしなくても忘れない可能性が高い」ということです。元から知っていることはわざわざメモしなくても忘れません。
言葉にすると当たり前すぎますが、意識的に管理しないと見過ごしやすいポイントです。というのも、例えば漫然と本を一冊読んだあと、「ではこの本に書いてあった情報全てについて、『本を読む前から知っていた情報』と『本を読んで初めて知った情報』を分類してください」と言われて正確に遂行できることはまずありません。本を読んでいる間に断片的に定着した情報は昔から知っていたかのように錯覚するからです。
そこで「本を読むときは未知の情報全てに付箋紙を貼りながら読む」という方法が有効です。そうしておけば、あとで見返してメモを作るときに「本を読む前から知っていた情報=付箋紙を貼っていない情報=メモしなくても忘れない情報」と「本を読んで初めて知った情報=付箋紙を貼ってある情報=メモしないと忘れる情報」を正確に峻別できます。それによってどういう部分を忘れそうかが判断できるようになるため、メモを作成する際の強力な指針になります。

 

422.LWさんは普段、はてなブログの編集画面に直接書き出していますか?差支えない範囲で記事投稿までの工程を教えていただきたいです。

また、他に何か使っているツールがありましたらそちらの使用感等もお願いします。

はてなブログの編集画面に直接書き出しており、他の工程は特に無いです。
まっさらな編集画面にドドドッと打ち込んで推敲と投稿までそこで全部やります。3000字でも30000字でも同じです。他のエディタを経由することはありません。
他で使っているツールも物理ノート以外はありません。最近アウトライナーというものが流行っているらしくて若干興味はあるのですが、現状特に何も困っていないのに無理して支援ツールを使うこともないかなくらいの温度感です。

 

423.ノートの作成について、電子ノート(iPadなどのタッチディスプレイにスタイラスペンで書き込むことや、Markdown エディタ等を利用してキーボードで入力することなど)の利用を検討されたことはありますか?

検討したことはありますが、現状の物理ノートで特に困ったことがないのであまり真剣に考えてはいません。

「物理ノートじゃないと駄目」という明確な理由があるわけではなく、物理でも電子でもたぶんメリットデメリットある中でどっちが慣れてるかみたいなレベルの話だと思います。
電子ノートの利便性は今更述べるまでもないとして、物理ノートは「不便であるが故に却って独自の機能がある」という節はあります。例えば「物理ノートは書くのが遅いので書いている最中にアイデアが出てきやすい」「物理ノートは書き直しできないため上手くまとめる意識が無駄に働かない」「物理ノートは筆跡や筆記位置のような非文字情報も残るので想起のトリガーが多い」あたりは概ね真実だと思っています。

あとかなり卑近なメリットとして「キャラ付けに便利」というのはあります。

my_note

100ページ以上こんな状態なので、これを広げるだけでだいたいの人間像(何らかの偏執傾向、知識欲の強さなど)が伝わって前置きの自己紹介とかをスキップ出来る上に話題の源にもなります。これが電子ノートだと「これだけ分量があって~」とか口で説明を加えても恐らく人間像までは上手く伝わらなくて、そういうとき一目で言語外の情報を伝達できる呪物みたいなアイテムはやっぱめちゃめちゃ強いです。

 

424.LWさんは脇にしか興味がない脇フェチ特化の人だと勝手に思い込んでいたのですが、胸やヘソにも興味があるのですか!?
失礼な質問だったらごめんなさい

全然あります。むしろ比較的何でも興味を持つ方だと思います。
色々楽しめた方が楽しみが増えて生きやすいので今まで特に関心がなかったフェチを呼び込むようなイラストは価値が高いです。

 

425.同じ時期に起きた炎上ということで古塔つみさんと潤羽るしあさんの炎上を眺めながら感じたのですが、絵や音楽と言った領域においてパクることは禁忌扱いであるのに言葉の領域においてそのような意識が薄いのはなぜなのでしょうか?
トレパクは潔癖なまでに嫌悪されるのに対して、過去の著名人の書き起こしスクショをペタリしたツイートや文章の意味を変化させず固有名詞や単語の順番を入れ替えただけの擁護・罵倒パズルがやたらバズることに違和感を覚えます。

確かにそうですね。言葉は日常的に使っているのでオリジナリティを伴うという感覚が希薄なことが原因な気がします。
例えば糸井重里の「欲しいものが欲しいわ」っていうキャッチコピーなんて僕はかなり名作だと思いますが、そうは言っても普通の日本語ではあるので糸井重里が言わなくても誰かが言うような気がしますし、実際、この広い日本の中で誰か数人くらいは糸井重里より先に全く同じことを言っているでしょう。誰でも言いそうな公共物に誰かの労力を強く結びつけることはあまり直感的ではありません。
対してイラストとか音楽はその辺の人々が日常的に創作することがないため、「ハルヒいとうのいぢが描かなかったとしても誰かが描いていただろう」というのはかなり嘘臭いです。よってイラストは生産者に強く結びつくようになり、生産者の労力を上澄みだけ掠め取っているという加害的な性質が目立つようになるという感じだと思います。

 

426.ピングドラムの新作映画くるらしいですがLWさんは内容どうなると思いますか?

正直あまり期待しておらず、配信サイトに来たら見るくらいの温度感です。もう劇場公開しているらしいですがあんまり話題になっていないような気もします。

 

427.いつも更新楽しみにしています。
Youtubeやネトフリなどの動画コンテンツに溢れている時代ですが、LWさんは何かしながら動画コンテンツを消化されているのでしょうか?
特に、いわゆる日常系アニメのような、ガッツリ画面を見なくても内容理解に支障が出ない類のコンテンツの場合にどうされているのか気になります。
自分は最近ソシャゲが食傷気味になってしまったので手持ち無沙汰になり、ストレッチとか軽い運動とかしながら、になりました。

ありがとうございます。

画面から目を離さないアクティビティなら並行でやってもいいことにしており、エアロバイクが一番多いです。多少なら画面から焦点外れても良くて、ソシャゲで1分に1度くらいクエスト開始ボタンをタップして後はオートみたいなやつなら並行する可能性はあります(僕はその手のソシャゲをやりませんが)。

ただ日常系アニメでもガッツリ画面を見ないと体験としては支障はあると思います。やっぱり画面から意識のフォーカスが外れると基本音メインのボイスドラマ的な体感になってきたり、表面的なあらすじの汲み取りは同じでも視聴中に考えることが削られるので大した感想が持てなくなったりとか少なからず悪影響はあります。