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24/3/21 CROSS GEAR攻略(1/4):各キャラクター解説

前回の続きです。

saize-lw.hatenablog.com

前回は未プレイヤー向けの紹介記事でしたが、今回以降は完全にルールがわかっているプレイヤー向けです。第一回(この記事)が各キャラクター解説、第二回が戦略解説、第三回が各デッキ解説になる予定です。思ったより書きたいこと多くて三分割になってしまった。

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キャラクター画像・カード画像について

この記事で使用しているキャラクター画像・カード画像はDRIVE GAMES様の御厚意で提供して頂いたものであり、転載や再配布を禁止します。

各キャラクター

各キャラクターの基本的な強みと弱み、攻めと守りでの動き方について書いていく。

その前にまず攻めと守りの概念について説明する。このゲームでは攻めと守りが概ねトレードオフになっており、中盤のプレイ選択はだいたいこの二択に帰着されてくる。序盤からのライフレースを差し切る方針ならガードを下げて相手ライフを削りに行くし(攻め)、逆にライフレースに参加せずに終盤のコンボやバーストで勝つ方針であればガードを上げてライフを守ることになる(守り)。

この二択は主にはどのキャラを組み合わせるかで決まってくる。例えば同じリーリア絡みのデッキでも、アリア×リーリアであれば本体火力を組み合わせて短期決戦で削り切るデッキになる一方、リーリア×シャロンであれば墓地が溜まり切るまで回復や濾過を優先して防御寄りに動く方針が肯定される。

攻めるべきか守るべきかはペア選択以外にも相手の動きや配牌に応じて可変だが、いずれにせよ大抵のカードやキャラやデッキはどちらにも動けるようになっている。今のところ、この攻めと守りのギアチェンジを極めるのがCROSS GEARというゲームの本質のような気がしている(タイトル回収)。

 

アリア

常軌を逸した本体火力を誇るバースト美少女。

どのカードもダメージ効率が凄まじく、③が走れば2マナ6点、②が走っても4マナ7点、ここに①が絡めばフルアンタップから更に押し込める。対面がアリアの場合はバーストを警戒してブロッカーを立てたいところだが、②の分割3点+2点が細かく盤面を焼いてきたり③の3点オールが飛んできたりと生半可なブロックはすぐ突破されてしまう。

反面、マナの使い方が大味で小回りが利かないことが弱点。特にマナが少ない最序盤では②の攻撃時2点くらいしか盤面に触る手段がなく、③の全体火力が使えるのは6マナ以降、①のフルアンタップがまともに機能するのはだいたい8マナ以降とかなり遅い。

更には①と③のGEARLINK値が4と非常に大きく、それぞれを1回ずつ使っただけでも使える表マナはほとんど残らなくなってしまうため、ゲームの詰め方まで見据えた表マナの管理が要求される。例えば③の3点オールで相手の盤面を更地に出来る状況でも、よくよく考えると表マナを温存しつつ展開を優先した方が後への繋がりが良い場合も多い。

攻めに回る場合は序盤から積極的に本体を削っていきたいところ。余裕があれば②の火力を本体に撃ち、盤面が空いたら③のアタックをねじ込み、最後には①のアンタップからの多段攻撃を通す。特にリーリアやカノンと組んだ場合には追加のバースト手段が充実するため、序盤からガードを下げて削りに回る動きが肯定されやすい。

一方で、実は中盤以降なら盤面処理性能もそれなりにあるため、しばらく守りに回って捌いてから終盤に潤沢になったマナを使って爆発する動きも可能。この場合はパーツを集めながらブロックに回れる①のルーティングが地味に嬉しいものとなり、②で処理できるところは処理しつつ、だいたい6マナ以上までマナが伸びてから盤面処理と本体火力で押し切っていく展開になる。

 

シャルロット

色々器用にこなせるグッドスタッフ美少女。

①サーチ、②除去、③打点と必要な動きを手広くこなせるユーティリティパーツが並ぶ。序盤から終盤まで手堅い動きができるためにどの相方とも組みやすく、コンボ寄りの相方に対応してパーツを探したり、後半でギアが上がるまで時間を稼いだりサポート役としても万能。

反面、相手を崩していく手段には乏しく、こちらから圧力をかけにくいことが弱点。②のタップキルはプレイでのケアが容易だし、③の強制格闘もとりあえずで小粒を踏むのは得意だが大型を相手にすると手札とマナの要求が高めになる。複数回ドライブしないと本領を発揮しないために同名カードを集める手間がかかり、本体にダメージが蓄積する都合で複数突破にも上限があったりとやや癖が強い(例えばアリア②の3+2点火力がパワー3とパワー2を同時に焼けるのに比べて、シャルロット③を1回ドライブしてパワー3とパワー2を踏む場合は累積ダメージで相打ちになってしまう)。

よって、攻めに回りたい場合でもシャルロット自体はサポート寄りのパーツとして動くことが多い。①のアンタップを連続攻撃に使ったり、②のタップキルで差し返してライフレースを有利に運んだり、③で盤面を空けながら打点を通したりしつつ相方のライフ削り性能を最大限に活かせると嬉しい。

しかし本領を発揮するのはやはり守勢時。①のアンタップ能力は構えた状態でターンを回せばチャンプブロックしながら攻撃済みの味方に疑似警戒を与えて防御に回すことができるし、②のライフ回復は中盤を生き延びる要になる。③は2回ほどドライブして適当に除去したあとにそのまま立てておけば、点数除去しか突破手段を持たない相手を抑え込める。そうやって時間を稼ぎながら①でコンボパーツを集めて終盤のフルコンボに繋げていく試合運びが理想的。

 

リーリア

自傷しながら相手も削るスーサイド美少女。

まず何よりも莫大な自傷と引き換えにドロー・除去・クロック・回復の全てをこなす③の性能が突出している。③が走るたびにお互いのライフ水準を同時に押し下げるのが基本的な攻撃展開で、リーリアを象徴する「1ターン目蠱惑ダッシュ」が通ると実質的に初期ライフ17からゲームがスタートする。

①②は大筋ではコンボしながら③をサポートするカードではあるが、単独で使ってもかなり優秀。①の回復は1マナ4点回復として使い捨てても最高クラスの回復効率を誇り、②はそのまま立てておいても除去を受けながら敵を道連れにしたり、ブロックと4点火力を合わせてアタックを2回捌けたりする高機能なブロッカーになる。更にはそれぞれが他キャラクターのサポートとしても優れ、①の自壊によって他キャラの死亡時能力を能動的に使ったり、②でコンボパーツ探しを引き受けることもできる。

動きの幅が広い割には出力も高い反面、②と③がいちいち大量のライフを要求するピーキーさが最大の弱み。ライフが凹み始めた途端にできる動きが少なくなってしまい、ライフレースを先行されると①を引き込んで回復しない限りほとんど動けない詰み状態に陥ってしまうことも珍しくない。特に唯一の継続回復手段である③が上手く戦闘できずに抑え込まれる展開が続くと辛い。

基本的には攻めの方が得意ではあり、素直に①②でサポートしながら③の強さを押し付け続ければよい。①で回収した③を出し直すたびにお互いのライフが削れるが、ついでのように除去とドローを打てる分だけこちらのアドバンテージとボードが先行して圧し潰していく流れが理想。

しかし短期決戦兵器に見えて実は守りもそれなりにこなせるのがリーリアの偉いところ。①の4点ゲインモードがとにかく優秀で、全て回復に使えば実質初期ライフ40点という凄まじいライフ水準でロングレンジのゲームにも対応できる(逆に①を③回収モードで使ってしまうと短期決戦が不可避になるのでなるべく避けたい)。②や③もライフを減らしすぎない範囲で盤面処理に使っていくことで終盤まで生存できるが、リーリア自身は終盤の勝ち手段に乏しいため、その役割はシャロンやルシアのような相方がこなす分担が望ましい。

 

カノン

盤面での打点形成に長けるパワー美少女。

グッドスタッフな動きを得意とするところはシャルロットにも似ているが、若干動きが大振りでコンボ要素が強めな代わりに盤面性能を上げたような差分になっている。動き出しを手堅く固めるというよりはフィニッシュまでを大胆にサポートするイメージで、どのカードも単独での使い道が多いのでそれぞれ詳説する。

①について。ロード能力は地味に見えてコストも不要で非常に便利。特にパワー3の横に置くことで気軽にパワー4を製造する使い方が優秀で、それだけで相手は除去かドライブを切らなければ突破できない打点を用意できる。そのように並べて構えた場合はカノン①から除去されることも多いが、それはそれで避雷針として機能している。つまり、相手視点ではカノン①に除去を打たされた分だけ他への対処が後手に回っている。幸いにもCROSS GEARには(他のゲームにはよくある)「効率の良い1点火力」の裏目が存在していないため、きっちりカード1枚分の除去をカノン①で受けられる旨味は意外と大きい。

攻撃時のGEARLINKは決して弱くはないが、やや取り回しが難しい。除去が絡まない2打点での単独アタックはそもそも通らないことも多いし、盤面にカノン①が2体並んでお互いに強化し合ってもパワー2止まりなのでそれほど大きな圧力にはならず、中盤以降は盤面を埋めるデメリットの方が響くこともあり、暇なときに使えるなら使っておくくらいの立ち位置。ちなみに重ね引いた場合はとりあえずドライブしておくと効率よく墓地に送れるため③への布石として見通しが良くなることが多い。

②について。ゲーム内唯一のマナ加速はギアがアンタップで供給されるため差し引きで1マナとなり、全ての行動が1マナであるこのゲームではランプした先のマナも確実に使えるのが非常に便利。アンブロ付与と打点向上は最後の押し込みとして強力そうに見えて、実はマナ効率自体は大して良くないことに注意。カノン②の本体を含めて強化には3マナを要求するが、このゲームでは元々2マナもあればどの③でも走れるため、総打点は別に増えていないことが多い。中盤に攻撃トリガーの能力を安全に使えるようにしたり、アンブロ付与するならカノン③のような大型を走らせるなどのプチシナジーがあることが望ましい。

③について。明確に強いカノンの終着点であり、死んだ①を糧にして7点近い打点を簡単に形成するだけでなく、ドライブ能力が見た目よりもかなり強い。4点という素でドライブ済のアーツを射程に入れた高火力に加え、発動に攻撃が必要ないために他の除去と組み合わせればパワー5以上の敵アーツも一方で落としやすく、盤面を空けたあとに高打点を本体まで走らせる動きの再現性が高い。デメリットとして設定されている自軍への4点も自身を対象にして無料で打てることも多いし、相方の死亡時効果を能動的に使うサポートとしても機能する。ただしなまじパワーが高いだけに、並べる場合に比べてドライブする場合の総打点が大抵かなり落ちてしまうため、脳死で重ねずに横に広げる選択肢は常に検討した方がいい。

理想的に動けば序盤から終盤まで強力な盤面を作れる反面、逆に言えば盤面を作るだけで直接勝たない割には嚙み合わせの要求値が高い器用貧乏という見方もできる。つまりカノンを最大限活かすためには序盤から①を積極的に動かしてから③を重ね引くというセットアップが必要になるが、シャロンやルシアならセットアップを終えればもう自動的に勝っているはずという比較になってしまうと分が悪い。

攻めに回る場合は①のロード能力を盾にしながら盤面を構築し、大型かつ除去持ちの③で圧力をかけた上で②で押し込むのが理想ムーブになる。先述の通り、②のフィニッシュ能力もマナに対する打点の増加効率自体はそこまで良いわけではないことに注意。例えばパワー3のアタックにアンブロを付けたところで5マナも支払って3点を通しているだけで火力としてはむしろ安い。よってフィニッシュの真価を発揮するためには序盤からライフをなるべく削っておいたり、アリアのようなアンブロ付与の価値が高い相方と組んだりする一工夫が欲しいところ。

守りに回る場合も攻撃がやや消極的になるくらいで大枠の動きはそう変わらないが、②のランプ能力が持つ有用性は特筆に値する。このゲームにおいて守りに回る目的は結局はマナの蓄積であることが多く、マナを増やすことで防衛ターン自体を0.5ターン短縮できるからだ(特に爆発のために大量のマナを要求するルシアやアリアで顕著)。また、守る状況では③はドライブするよりも横に広げた方がいいことが多くなる。相手場を突破する需要が低く、それより巨大な防壁を構えて相手を抑え込む方が有効なため。

 

シャロン

墓地を肥やして超必殺技を放つドレッジ美少女。白髪赤目で胸がでかいので一番好きです。

動きがわかりやすくデザインされており、②で墓地肥やし、①でリアニメイト、③でフィニッシュ。②の繋ぎ性能が極めて高く、大量に墓地を肥やしつつ3点火力で盤面を整理して③が出るまでの花道を敷ける。墓地が15枚以上溜まり始めたあたりから③がまともに戦えるようになってきて、20枚以上になるといよいよフィニッシャーとして速やかにゲームを終わらせてくれる。

墓地さえ肥えればゲーム最強のフィニッシャーで蹂躙できる代わり、引きへの依存度が高いところが弱点となる。墓地のセットアップと盤面維持を一手に引き受ける②の重要度があまりにも高すぎるため、②を中盤までに複数引き込めないと手が進まずに一気に苦しくなってくる。また、フィニッシャーの③は墓地が肥えるまではバニラである割にはセットアップが終わる頃には手札に複数抱えておきたいという難しさもある。

全キャラの中でも積極的に攻める動機が最も薄いキャラ。③をまともに使うためにはどうしても墓地を肥やす手間が必要だが、③が動き出せばどうせ勝つのでそちらにオールインした方が合理的だからだ。しかし高速でもライフを削れる相方と組んでおり、かつ、ゲーム展開がスピーディーで決着が速そうな場合など、展開次第ではドレッジ達成を保留して差し切りを狙う選択肢もある(攻めきれなかった場合の保険としてドレッジ戦略を使うということ)。その際には①の1点砲が地味に効いてきて、放置していると5点以上は削ってくるが、除去すると蘇生されるという両面有利の二択に相手を追い込むのが理想。

とはいえ、やはり守りに回ってロングゲームを制するのが真骨頂。25枚以上溜めての特殊勝利は最後の手段であり、20枚をとりあえずの達成ラインとすることが多い(パワー9が2体も走ればそれで概ね勝つため)。墓地肥やしやパーツ集めを相方にも手伝ってもらって最速で進めるにあたり、素直にドレッジ効果を使う以外にもドライブしたキャラクターを撤退させたりオーバードローしてターン終了時の手札調整で墓地を肥やしたりする手も覚えておきたい。

 

ルシア

ビッグターンで踊り出すダンス美少女。

一人だけ別のゲームをやっているキャラで、キーカードが③ではなく②であるあたりも異質。試合のどこかで一度だけ②にドライブしまくるチェインコンボを走ることができ、マナを無視して超展開した上で相手のライフを消し飛ばすか最強の盤面を作って返すビッグターンが発生する(通称:ダンス)。序盤は①を立てて凌ぎながら積極的にドローして手札とマナを限界まで溜め込み、ラストターンに踊り始めるのが基本的なプレイ方針になる。

ダンスには必ず途中のドローが絡む上に一度踊り始めたらもう止まれず(ターンを返したら②が除去されて勝ち手段が無くなるため)、最後までアドリブで踊り続ける必要がある。故にプレイが難解なため、ダンスの細かい手順や目的は別の記事で詳述する。要点だけ先に言っておけば、②がほぼマナ消費無しでオーバードライブ込みの5+6=11打点を出すのが一つのゴールとなり、あとは余ったマナで除去やドローや横のアタックを行う展開になる。

②と③がコンボパーツにつき無駄遣い出来ない都合で(③は相方のドライブ能力補助などに何枚か使ってもいいが②は道中で一枚も消費できない)、基本的には①と相方でダンスまでの時間を稼ぐことになる。

①の死亡時効果は【撤退】表記なのでマナを払って能動的に使うこともできるし、相方の何かで自壊させても良し、1マナ構えて立ててブロッカーにしても良しと見た目よりも遥かに融通が効く。相手の盤面が混んでいれば3点追放火力を打っても良いが、相方が代わりに盤面を処理できるケースなどではハンデスがとにかく強い。

このゲームではマナを捻ればカードを引けるのでアドバンテージ的には実質ランデスでもあるが、2マナ拘束できるのは遅延としては十分。更に濾過やドローを用いて同名カードなどを揃えてシナジーを組むことが多いため、ランダムハンデスは額面以上に活躍する。例えば2枚重なっているシャルロットやカノンの③を1枚落とせば出力はぐんと落ちるし、相手がシャロンやルシアのようにキーカードを溜め込むデッキの場合は勝ち手段自体を大きく削れる。

シャロン同様に基本的には守りのキャラクターではあるが、攻めで動くパターンも一応はある。つまり②でフルに踊ることを諦めて一時的なマナバックアップとして使う選択肢がある。②は1回ドライブすれば差し引きマナが1枚返ってくるので3枚ほど重なった時点で使うだけでも一時的なマナ回復としては十分(そしてそのままパワー4くらいで場に残れる)。アリアなど表マナ消費が激しい相方の場合はマナを表に戻せるところもかなり嬉しい。

何にせよ群を抜いて難しいキャラクターであり、まだ研究を進めている最中ではある。

 

オマケ:【撤退】と【退場】の違いについて

オマケとして周りでけっこう勘違いされていたポイントについて共有する。

CROSS GEARにはざっくり死亡時効果を持っているカードが多いが、よく見ると実は【退場】と【撤退】が使い分けられており、ゲーム上の挙動も異なる。

【退場】と【撤退】の使い分け

【退場】と【撤退】について、ルールブックでは以下のように定義されている。

【退場】…このアーツにパワー以上のダメージが蓄積された時やアーツの効果により、そのカードが場から捨札に置かれること。

【撤退】…このアーツが場から捨札に置かれた時。

 

(9ページ目から引用)

つまり【退場】は戦闘や効果で場から捨札に置かれたときにのみ発動できるが、【撤退】は場から捨札に置かれたときならいつでも発動できる。要するに1マナ払って自分の場にあるカードを捨てるとき、【撤退】は発動できるが【退場】は発動できない。つまり【撤退】表記の能力は能動的に使えるが、【退場】表記の能力は能動的には使えない。

ラフに言えば、【撤退】は【退場】よりちょっと強いということだ。プレイ上でこの差はだいぶ響いてくる。リーリア②は自ら捨札にしても【退場】効果を使えないため、単独で4点火力を飛ばすことができないが、シャルロット①は自ら捨札にして【撤退】効果を使えるので、単独で連続攻撃に使用できる。

 

 

次回はこちら↓

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