LWのサイゼリヤ

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24/3/22 お題箱回148:運命の巻戻士、中途面接etc

お題箱回148

898.すごくお大箱の回答頻度が高く助かってます!
就職前のバーゲンセールでしょうか?
なので自分もこの先質問したいです

常々学習における最も重要なスキルはメタ認知なのではないかと思ってます
自分の進捗状況と目標とのギャップをチェックできる能力が必須なのでは!
以前の回答でlwさんは予定表を事後的に書かれているとのことでしたが、そもそもADHD気質があり自分が何の作業をしていたのか思い出せない、この時間はこれをしていたという記録そのものが難しいし億劫な性格を私はしています
どうしたら継続的に自分の行動を記録できるようになりますか?

そうですね。まだ就職先は決まってはいませんが内定がいくつか出たりしているので、就職前に一定答えきってしまおうと思ってお題箱を清算しています。処理スピードに比例して質問スピードも上がっておりテトリスの終盤みたいな状態になっていますが、それはそれで良いです。

学習におけるもっとも重要なスキルはメタ認知だろうということには同意します。いま自分が何をどこまでわかっていて今から何をすればわからないことがわかるようになるのかわかっているのが理想的な状態です。僕にそれが身に付いてきたのは大学院に入ってからくらいのような気もしていて、やり方には個人差も大きいので意外と難しい話ではあります。

予定表が面倒な話については対症療法はいくつか思い付くものの、結局どれも何かをやる話なので難しい気はします。僕はやるべきことができないタイプのADHD特性は持っていないのであまり実感が湧かず、本気でどうにかしたければ医療の助けを借りるのが無難だとは思います。

 

899.最近更新頻度高くて嬉しいです!書き溜めしてたのでしょうか。

いえ、書き溜め等は特にしていません。毎日更新していたりするのは、単に記事を一つ書くのにかかる時間が一日未満だからというだけです。

 

900.オタクの自虐ツイとかスポーツ嫌悪ツイとかに段々辟易するようになってきたんですけどそういうの無いですか。

昔は若干ありましたが今はもうありません。そもそもそういうツイートを全く観測しなくなったからです。たぶんそういうのは大学生くらいまでしか言わない一過性のもので、もう数年も経てば加齢の影響で誰も言わなくなっていると思います。

ただ周囲を辟易させるツイート自体は世代を跨いでも消えないという説もあり、例えば昼行燈気取りツイなどが代わりにその枠に入ってくる気もします。「いつもおちゃらけているが仕事や研究で詳しい分野では凄い人」「飄々とした口調で誰よりも本質を突く人」みたいなキャラを狙って作りたがるやつが自虐ツイとかのジジイバージョンです。

 

901.運命の巻戻士の面白さとは

今週頭くらいまで無料公開されていたので最新話まで全話読みました。全話無料はもう終わっていますが、一話を読むだけでも「こういう感じの作品か」とわかるので貼っておきます。

www.corocoro.jp

最先端のループものとしてかなり面白かったですが、「面白さはどこか」と聞かれれば正直なところリゼロのように全く新しい乗り越えやアンサーを提示しているとはあまり思わなくて、要点をしっかり抑えながら色々な工夫をしたシンプルに質が高い作品という印象です。全体的に「ループものがループしているだけで面白い時代はもう終わっている」という前提で設定や展開がアップデートされていると思います。

例えば、まずループそのものを専門家によってシステマチックに遂行される職業行為としてパッケージングしている基本設定が秀逸です。もう作品全体でループを描いたところで全然新しくないので、いわゆる普通のループ作品がやるループの一塊を一話完結で展開できるくらいのサイズにまとめてしまって、それにプラスアルファでループの背後にあるドラマを描く構造になっています。『レビュースタァライト』や『東京卍リベンジャーズ』などもそうでしたが、もうループだけで作品を一個作れる時代ではないため、むしろループをガジェットとして有効活用していく一歩先の作り方が必要です。

それを踏まえて、最初に与えられたミッションに対してループによる解決を目指す中で更なる障害やクリア要件が次々に更新されていく畳みかけの展開が上手くできています。(最初期の導入的な単発回を除けば)本格的に話が展開し始める中盤以降はどのミッションでもただループで最適解を見つける話では済まなくなっていて、「予想外の敵の出現」「仲間の裏切り」といった新しい問題に対してループや開眼によるアドリブでの対処が求められます。繰り返しになりますが、これもやはりただ一つの目標を一生懸命クリアするだけのプリミティブなループ構造ではもう古いからで、代わりに新たな真実をどんどん発覚させてループの目的そのものを滑らかに上書きしていくことで最初から最後まで飽きさせないエキサイティングな展開に仕上がっています。

あとコロコロという掲載誌特有の事情として、欄外に子供たちの応援の声が掲載されているのはかなりいいなと思いました。

僕はループものをある程度通ってきてしまっているので「根本的に新しいわけではない」という感想になってしまいますが、まだループものを見たことがない子供は巻戻士で初めてループを知るわけで、コロコロがそういう入り口を提供するというのはなんか健全で良いことだなと思います。最近コロコロがウマ娘とかNIKKEを取り込んでオタク化してきているという説もありますが、オタクと一般の垣根がとうの昔に曖昧になった時代ではコロコロはそういうポジションを担っていくのかもしれません。

 

902.創作をしているのですが、ストーリーで行き詰ってしまいます。どのようにストーリーを考えておられますか?

作家でもないのに答えるのも気が引けますが、本当に書きたいことから逆算でストーリーを書けばいいと思います。なんか僕が今日起きてスーパー行って芋買って帰っただけの話が別に面白くないのと同じで、ストーリーの存在そのものは特に面白くなくて、もっと別のことを達成するための手段に過ぎないように感じます。

だから結局絶対書きたいシーンとかキャラの動きは何なのかをまずクリアにしてからそれを達成するストーリーを逆算した方がよくて、最初から「ストーリーを考えよう」みたいな気概でいると「まあ読んで理解できるけど別に面白くはない」みたいなものが出力されそうな懸念があります。その上で何を目標に見定めるかは趣味の問題で、例えば僕はエンタメ志向なので一番面白いであろうシーンとかを目指してストーリーを作っていくことになります。

 

903.劇場版レヴュースタァライトの感想で初週に見に行って号泣したと書いてありましたが、創作物(そうでなくてもいい)で泣く事はよくあるんですか?
LWさんは淡々とコンテンツを享受しているイメージだったので少し意外でした。

それはオタクの盛りですね。実際には泣いていませんし、泣くことも有り得ないとまでは言いませんが極めて稀だと思います。

別にそこまで淡々とはしておらず内面的には普通に興奮したり感動したりしていますが、外向きに出すことはあまりないという派閥です。

 

904.いつも楽しくブログを拝読しています。

相談、というよりも質問です。現在転職を検討しています。転職活動というのは、自分がどのように応募企業に貢献できるか、企業にとってコストに見合う活躍を見込めるか、といったことをアピールするゲームと理解していますが、各企業によってどういった人材を求めているか、応募者の能力をどうやって測るかというのは少しずつ違ってくると思います。こういった会社ごとの対策に対するLWさんの思考をお聞きしたいです。

ありがとうございます。謎に転職の相談が来ているので一応答えますが、別に人事ではないし無職なので差っ引いて読んでください。

それで早速前提を覆すことになりますが、新卒ならともかく中途では個別対策は僕はそこまで重要ではない気がします。確かに会社によって求める能力に差分はあれど、そうは言っても大雑把な職種が同じであれば必要な能力がそこまで根底から異なることもないはずで、一般に必要な能力とその理由は社会人にとってはある程度までは共有認識のはずです。

例えばよく言われる「仲間と協働できる」というのが「忙しい人がいたら手伝う」とかいう文化祭みたいな話じゃなくて、「全体目標の達成効率を最大にするために個々のタスク割とその意義を把握して全体最適を目指して連携して動ける」ということを指すのは一度働けば誰でもわかりますよね。そしてそれは程度の大小こそあれど、人が集まる組織である時点で常に求められる能力ではあります。

まだ働いたことがない新卒はそういう基本的な仕事の考え方とその理由がわからないので個別対策みたいな形でかなり具体的に詰めて準備しなければ戦えないのですが、逆にしばらく社会に出て働いたあとの中途であればもう色々わかっているのでそこで神経質にならなくても大丈夫だと思います。

それよりもっと大事なのは自分の様々な職歴がどういう一般的な業務上の長所を示すものかを整理しておくことです。そうやって揃えた手札のうちでどれを切る確率が高そうかということだけ確認すればよくて、それは事前にホームページや求人ページを見るなり、可能ならカジュアル面談を打診するなり、一次面接などの初期段階で逆質問で聞いておくなり、それでも不安ならエージェントを利用するなりで十分だと思います(よほど採用活動が下手な会社でなければ求めている人物像は求人ページにはっきり書いてあると思います)。

あと必ずしも個別対策みたいな形で事前に準備しておかなくても、その会社が重視していることを知るのは面接が始まったあとからでも間に合うケースが多いです。例えば「前職で困難な状況の中で他人と協調して問題を解決した経験はありますか?」と聞かれれば「この会社は困難な状況下での協調による解決能力を重視していてそれを面接で確認したいんだな」ということがわかるので、その時点でそういう経験を頭からサルベージして答えればよくて、そういう意味で手札さえ事前に揃えていれば現場対応が可能です。むしろ面接はその場で聞かれたことに正しく答えることが最も重要なので、変に「この会社は一人でもやり抜く力を重視しているはずだ」みたいな情報を事前に仕入れた挙句に関係ない質問にも歪んだ答えを返す方が怖いです。

もちろん「あなたの長所は何ですか?」みたいな答えの選択肢が多いオープンな質問が来ることもあるので、その段階になって初めてHPとかに書いてあった「求めている人物像」などを思い出してそれに寄せて答えてもいいですし、あと面接って別に一問一答のクイズ大会ではなくて会話が可能なので、コミュニケーションしながら回答をクリアにしていく方法もあります。

具体的に言うと、抽象度が高い質問が来たら「色々な答え方がある質問だと思いますので、とりあえずは前職でも大切にしていた〇〇の観点からお話ししようと思いますが~」みたいに話し始めて、軽く喋ったあたりで「一旦〇〇の観点から話しましたが、もっと別の角度や粒度ということがあれば改めて補足いたします」と締めればいいです。つまり(全く的外れなことを言っていない限りは)多少ズレていても面接官からのレスポンスで軌道修正できるようなコミュニケーションを取ればよくて、そうやってその場でアジャストしていく手もあるということです。それでも万が一なんかもう絶望的に想定外のことを聞かれて何を答えればいいのか糸口も掴めないみたいな場合は普通にマッチしていないのでそこへの就職は諦めればいい気がします。

 

905.LWさんは一人暮らしはしないのですか?

現状で予定は特にありません。実家暮らしで「一人暮らししたいなあ」と思うことが全くないのと、親サイドも「早く独立してくれ」みたいなことを一言も言わないので、お互いに特に一人暮らしをするインセンティブがないという状況です。

 

 

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