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23/10/22 お題箱回124:ノートの取り方、お笑い芸人、邦キチetc

お題箱回124

667.久しぶりにノートの中身が見たいです。

ちょっと前の記事にも載せましたが、本やアニメの感想などを書いているノートはこんな感じです。

これは論理構造は無視して思い付いたことをひたすら書くためのメモなので可能な限り詰め込む形にしています。

一方、FPの勉強をするときなどのメモはもっと整理されていてこんな感じです。

色によって厳密に内容を分けており、一貫して以下のルールを適用しています。

  • 黒:ベースライン
  • 赤:数値などの暗記すべき事項
  • 青:補足事項
  • 緑:主観的な見解を含むメモ
  • 紫:FP3級範囲外だがFP2級範囲内の情報

また、情報の階層構造が一目でわかるようにインデント(字下げ)を徹底しています。具体的には①基礎控除②扶養控除③配偶者控除という三項目についての記載であることがわかりやすいように、それぞれ少し左に突き出させて見出しのように見えるように書いています。

更に、図示できるところは可能な限り図示するようにしています。真ん中あたりの「◎控除額」は大元の教本では表形式だったのですが、時間軸に対するグラフにした方がわかりやすいため自分でグラフにしています(上がったり下がったりする様子が直感的にわかる)。

そして、ノートはルーズリーフ片面しか使っていません。両面に書かれていると、バインダーから取り出して一覧で見るときに情報が半分しか読めず不便なのと、後から間にページを挿入したい場合に適切な場所に入れられないケースが生じるからです。

 

668.勉強に熱を入れたことがなく、ノートの取り方すらままならない人間なのですが、書くときに意識していることありますか?

因みにぐちゃぐちゃだと気に入らないし、ルールを決めると頓挫してしまう人間です...

ノートを取るときに意識することは「どうすれば目的を達成できるか」です。

ノートは目的ではなく手段であり、ノートの取り方は目的からトップダウンで決まることを肝に銘じてください。つまり目的によってノートの取り方は変わります。ちょうど上の質問で二種類のノートの画像を載せましたが、それぞれ目的が違うので適用されているルールは全く異なっています。

逆に言うと、ノートを取る際のルールを決めるときは「何故そのルールを採用したのか」を目的から逆算して答えられるのが理想的です。「ルーズリーフを使うのか綴じノートを使うのか」「紙面を両面使うのか片面使うのか」「ペンは何色を何種類使うのか」など、全てのルール決定にメリットとデメリットがあります。とはいえやってみないとわからないことも多いので、とりあえず適当な立て付けで始めてみて「もっといいルールがある」と気付いた時点で目的に合わせて変えていくこともよくあります。

「気に入らない」「頓挫してしまう」という気持ちベースの感想が出ているあたり、たぶん今は自分がノートを取る目的を理解していない状態だと思います。目的がはっきり決まっているならば、ノートを上手く取れないときにも「上手く覚えられない」「整理できない」のように目的と紐づいた感想が出るはずだからです。

だからノートを取る前に何を達成したいのかをまず洗い出してください。「目的を決める」→「目的を達成するためのルールを作ってノートを付ける」→「このルールで目的を達成できているか確認する」→「目的を達成できていないならルールを見直す」という流れを作るのがよいと思います。

ちなみに目的をよく考えた結果、「ノートを付ける必要はない」と気付くケースもあります。僕も「とりあえず本の内容をノートにまとめようとしたが、よく考えるとこの程度の内容は別にわざわざまとめるほどではない」と気付いて途中でやめることはよくあります。ノートは手段でしかないので、ノートなしでも目的を達せられる場合はノートを書くのは時間と労力の無駄です。

同質のありがちなミスとして、「せっかくノートがあるからと全部の情報を書き込もうとする」というのがあります。例えば今の目的が「話の構造を把握すること」なら話の構造だけ書けばよくて具体例とか反論まで書く必要はないし、目的が「忘れそうな話を覚えておくこと」なら忘れそうな話だけ書けばよくて忘れなさそうな話は書かなくていいです。

 

669.物語を見るときはメモを取ると仰ってましたが、メモを取る作品取らない作品の基準などありますか?
また取る場合は取りながら見るのか、見終わった後に取るのかどちらですか?

物語を見ながらメモを取る目的は「忘れるのを防止するため」なので、基準は「情報量が多くなってきて忘れそうなとき」です。「なんか登場人物が増えてきて最初の方のキャラとかそろそろ忘れてきたな」とか「なんか話が複雑になってきて脇役が何してんのか忘れてきたな」というタイミングで取り始めます。

メモを取るタイミングも概ね取りながら見ますが、これも単に時間を置いてしまうとメモすべき内容自体を忘れるからというだけです。とはいえ、まあ20分くらいはギリギリ記憶が保つので、アニメは一話ごとだったり漫画は一巻ごとだったりもします。

 

670.LWさんはお笑いは見ますか?
好きなお笑い芸人などいたら教えてください。

ほぼ見ないです!

昔は『エンタの神様』みたいなお笑い番組がよくやっていて、家族で飯でも食っていれば自然に目に入ってくるものだったのですが、最近はM-1とかYoutubeとかをわざわざ見に行かなければ見ないものになっています。嫌いではないし見れば笑うと思いますが、わざわざ見に行くほどは関心がないのでほとんど見ることがありません。

昔見た記憶だとアンジャッシュとか陣内智則が割と面白くて楽しみにしていた気もしますが、それも15~20年前とかの話なので今見ても面白く感じるかは不明です。

 

671.最近の若者はアニメを見ないとよく言いますが、自分のTLでは全くそんなことはない為いまいち実感できません。
鬼滅リコリコ水星呪術推しの子フリーレンと毎クールなにかしら話題になっているので実はけっこうみんな見ているのでは?

「最近の若者はアニメを見ない」ってよく言いますかね? 僕個人は最近アニメを見なくなりつつある気もしますが、世間的にはあんまり聞いた感じがないです。

何のデータも参照せずに適当に書いていますが、十年スパンとかで見れば流石にアニメが見られなくなっていることはなさそうなので、比較的短いスパンで濃淡の波があるのでそういうこともあるくらいの感じでしょうか。

 

672.アラサーになってきたのですが、無趣味・無気力・無活動なゾンビ化していくオタクが周囲に多くて悲しいです。
大学のオタクフレンズ等とたまに通話して「最近何してる?」と聞くと「休みなんもしてへん…」と回答されることが年々増えていきます。
新しいコミュニティに参加することや新しい趣味を始めることが何よりの対策と思っているので、そのようにアドバイスするのですが、まぁそもそもそういった気力や行動力がある人間ならすでにしてるよなぁと思いもするので、成績の悪い学生に勉強しろ!と言うようなものだなぁと思っています。
LWさんは何か良い対策があると思いますか?それともこれは気質や加齢によりほぼ防げないことなので諦めるしかないでしょうか?社会に出てオタク的熱量を持って取り組む趣味がなくなるのはよくあることなので騒ぐようなことでもないのでしょうか?

なんかこれは一読しての邪推ですが、「周囲のオタクは仕事が人生のメインアクティビティになったのでは?」という印象を受けました。

「仕事が人生のメインアクティビティ」っていうのは何も「仕事がめっちゃ楽しくて他のことは何も考えられない!」みたいな超ポジティブ状態とか、「仕事が辛すぎて他のことをする気力が何一つない……」みたいな超ネガティブ状態だけではなくて、「とりあえず仕事に気力を注ぐことに納得しており、わざわざ他の活動に手を伸ばさなくても人生に満足できる」くらいのフラットな状態を含みます。

つまりオタクをやらなくなった理由は「気力がないから」「行動力がないから」ではなく、「仕事をする人生に納得しているから」「オタクをやらなくても焦燥感がないから」という、別に不健全なわけでもない普通の仕事への適応の結果かもしれません。仕事での立場が上がってきて新しいプロジェクトに参加したり新しいチームを組んだりすれば、それで新しい趣味とか新しいコミュニティへの参加の欲求は代替されます。その場合、人生を費やすアクティビティとして仕事が本線になった結果、オタクアクティビティの優先度が下がったというだけで、アクティビティへの気力自体が全く失せてしまったというわけでもないでしょう。

もしそうである場合はここから出来ることは基本ないですが(そもそも対策すべき状態でもないため)、もはやオタクがメインではないことを踏まえてサブアクティビティとして手頃な付き合いの提供を試みるのは一つあるかもしれません。例えばガチのオタクだった頃にやっていた重厚でプレイングが難しいゲームやアニメワンクール13話を進めるのではなく、もっとライトな運要素の強いゲームや精々2時間で見終わる映画に移行してみたりするのは一つの手でしょう。

まあ全部邪推なので的外れだったら申し訳ないですが……

 

673.LWさんは嫌いな人物をブロックなどして視界に入らないようにしますか?
自分は気分が悪くなるのを分かっていて毎日チェックしてしまい、その度に時間の無駄だなあと思っています。

基本ありません。

ブロック機能を使うことはありますが、「こいつ邪魔だな」と思ったときに押すだけで、わざわざ「こいつ嫌いだな」と思うほどのことはありません。例えばオススメタブによく出てくるけど興味なくて邪魔なアカウントとか、引用RTで長々よくわからんことを語ってきて通知を見るとき邪魔なアカウントとかはブロックします。今確認したところブロック件数は23件でしたが、ほとんど「これ誰?」って感じで思い出せませんでした。

ブロックした人をチェックするのは全然ない感覚なのでよくわからないですね。それは普通にネガティブな意味でも興味があるからではないですか? 嫌いだけど自分とは全然違うコミュニティに属しているために他では得られない下世話な情報を流しているとか、言動は不愉快だが普段見ない考え方なので見世物として面白いとか、何か関心を引くポイントがあるのならまあいいのではという感じはします。

 

674.邦キチのシン仮面ライダー回を見ました。
庵野秀明がなんか微妙なことやってもオレよりオタク度が高いやつがやってるから安易に否定できないという凄まじいまでの権威主義な感想に面食らいながらも自分もそういう理由で納得して映画館を出たので、字面にされると嫌だけど納得感はありました。
しかしながらそうなると岡田斗司夫はスゴイオタクなので岡田がトンチンカンなことを言っても言う事は絶対になってしまいます。

私自身は岡田斗司夫にそこまでの悪印象はないのですが嫌われる理由もわかる。
しかし庵野はいいけど岡田は嫌!という幼稚な意見はどうなんだろうとも思います。

作品や発言の批評において作者の人となりを考える必要というのはあるのでしょうか。

comic-ogyaaa.com

読みましたが、全体的に「別にいいのでは?」と思いました。

庵野のファンだし庵野のことを信頼してるから諸々の微妙な演出も好意的に解釈します」というのは普通の感想ですし、多少は無理矢理にでも良いところを発掘しようと頑張る態度も批評としてかなり正しいと思います。

「しかしながらそうなると岡田斗司夫はスゴイオタクなので岡田がトンチンカンなことを言っても言う事は絶対になってしまいます」「庵野はいいけど岡田は嫌!という幼稚な意見はどうなんだろう」というところには異論があって、「庵野は信頼するけど岡田は信頼しない」という態度に問題があるとは思いません。

クリエイターを好意的に見る理由は「皆がスゴイオタクだと言っているから」ではなくて「自分で考えて信頼できると判断したから」でよいと思います。僕は岡田アンチではないのでこれは仮の話ですが、「今までの作品の傾向から見るに、この監督は物凄く考えて配置していそうだ」「今までの批評の傾向から見るに、この批評家はなんか雑に語ってるだけで疑わしいぞ」みたいな評価を自分で作って、「こいつは信頼するけどこいつは信頼しません」というスタンスを立てていいと思います。

たぶんこのコマが言っているのもそういうことで、「皆が庵野は凄い昭和特撮マニアだと言っているから黙って見守るしかないぞ」ではなくて「俺は庵野が凄い昭和特撮マニアだと認めているから黙って見守ることにするぞ」という意味かもしれません。

確かに医療のような学術領域であれば権威を信頼できるかどうかを自分で勝手に判断すべきではなく、むしろ盲目的に権威に従うべきです。が、クリエイターの演出意図くらいは恣意的な判断をしてもいいと思います。自然科学並の客観性は要求されていませんし、決定的な証拠によって実証されるメソッドもないので、主観評価を完全に分離することは現実的ではありません。