LWのサイゼリヤ

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24/3/11 お題箱回142:音楽クリエイターについて、オールインについてetc

お題箱回142

841.一般に楽曲CDの音源の波形を加工したら同一性保持権の侵害になり得ると思いますがボイチェンAIを通す事はこの「加工」になるんでしょうか

法律には詳しくないので厳密なことはわからないですが、たぶんイラストと同じで「AIを通した音声データが元データとどのくらい似ていてどんな条件を満たしてしまうとどのくらいマズくなるか」みたいなことが現在進行形で決まりつつあるくらいの認識です。

 

842.私は聖書及びヤハウェ&イエス・キリスト至上主義のクリスチャンなんですが、lwさんは聖書や神、既存キリスト教等の聖書等を採用してる様々な宗教団体をどう思いますか?
後、できれば大まかな分類的なlwさんの主義派閥宗派、科学主義社会主義、有神論者無神論者、利己性利他性等を10段階で数値化したり割合(7:3みたいな感じで)等を教えてほしいです

僕はキリスト教徒ではないですし派生団体にも思うところは特にありません。

基本的には無宗教者ですが、何らかの意味での神的なものは存在すると想定する方で、有神論:無神論は3:7くらいです(キルケゴールに怒られそうですが……)。利己:利他は8:2くらいで、概ね利他的に振る舞う動機は最終的にはそれが己に利するからだと考えてはいますが、完全に利己的な選択に振り切れるタイプではありません。一般的には科学と社会は相反しないと思うのですが、自然科学と社会科学のどちらに人類の本質を見るかみたいな質問なら均等に5:5です。

 

843.好きなギャグ漫画を教えてください。
できれば理由も聞きたいです。

ハルシオンランチとかKILLER☆KILLER GIRLSあたりです。ギャグは常に傾向を突破していくものなのではっきりとした好みはありませんが、ギャグの裏にも厚い設定やキャラの信念があったりする方が好きかもしれません。

 

844.LWさんとおんなじ発想に至ってしまい困惑してます。わたしも先のツイートと似て
自分、男です。
今めっちゃ勃起(ボッキ)しています。
みたいな文言なら男判定取れたと思ってます。冷笑じみた変なユーモアを急に口に出すやつ…

確かにこれは男しか言わなさそうな説得力がありますね。

男子校コミュニティの話をするたびにたびたび触れていますが、やっぱり男しかいない世界の話って原理的に男にしか観測できないので(女性にも観測できる男コミュニティになった時点でやっぱりちょっと別物になるため)、部外者の語りはだいたいズレているし内部からの語りはだいたい合っていると感じることが多いです。

 

845.新版アフォーダンスはあとがきが興味深かった(言語研究のアフォーダンスなど)ので深堀りをしたい。

僕の記憶には残らなかったので今読み返したのですが、直接知覚説やルンバの喩えを含む20個近いキーワードの内容が新版で書き足されたと記載されていました。僕がこの本の内容だったと記憶していることほぼ全てが加筆らしいので、逆に旧版の内容がどうなっていたかは少し気になりますね。

 

846.最近主観としてはyoutubeでの音楽コンテンツの技術進歩に感動するんですが、あんまり世の中としては跳ねる気配を感じません。3Dアニメ,mmd,ボカロソフト(Synthesizer V)など要素技術的には凄いクオリティになってるし、実際いい動画も出てきてるけど、コンテンツ力ある箱的には従来止め絵+文字ビュンビュンが費用効果最適に見えます。
以前漁った感じTacitlyとか人声ですがいい感じだと思うんですがあんまり伸びないです。歌ってみた好きのLWさん的には在野音楽クリエイター活動に展望とか感じますか?

知識がなくてよくわからないのですが、ここで言う「在野音楽クリエイター活動」というのは実質的には動画クリエイターのことでしょうか?(音楽を中心とした動画コンテンツ全体を作る人のことを指している?) 「音楽クリエイター」と表現されている割には、要素技術として挙げられているものがほとんど動画要素であることからそう推測しています。

僕も音楽に付いている動画はそれなりには好きなつもりですが、挙げられているような要素技術には驚くほど関心がありません。Tacitlyも一通り漁ってみて個人的に良いと思う動画はありませんでした。

僕が好きな動画はこの辺で、技術的に凄い必要は特になく、重要なのは歌詞を語るストーリーテリングとして優れていることのようです。

youtu.be

www.youtube.com

僕が歌ってみたに求めているのはシンプルに歌なので、動画はその副産物的なポジションに留まります。止め絵一枚でも全く問題ないし、動画内容も歌詞を描いていたりと歌をエンハンスしているものは評価しますが、歌い手の3Dモデルが歌唱しているような映像には興味がありません。その人がそんな感じで歌っていることはわざわざ目で見なくても耳で聞けばわかるので、動画を見たところで歌に対して追加で得られる情報がないからです(元々かなり好きなキャラクターとかだったらギリギリ見るかもくらい)。

全体的に僕が好きなのは歌い手だけで音楽クリエイターにはあんまり興味ないです。最近のポケミクとかもめちゃめちゃ楽しみにしている割には初音ミクが歌ってる動画は一度も聞いたことなくて、黒兎ウルさんがポケミクを全曲カバーしているリストをウォッチしているので、これが更新されて初めて「新しいポケミクがリリースされた」と認識して聞きに行くみたいな感じですね。

youtube.com

 

847.ジャンププラスで今連載してる漫画で面白いと思ってるやつ教えて

ジャンケットバンク、スケルトンダブル、ゴダイゴダイゴ、トマトイプーのリコピン、Big Faceあたりです。ただ神漫画神更新とかツイートするほどではないし、接客無双やデッドプール:SAMURAIに匹敵するレベルで楽しみにしているものは正直今はないかもしれません。

 

848.最近話題の脚本家による原作改変の是非についてはどうお思いでしょうか?
個人的にはありだと思っています。
脚本家が意図して原作をつまらなくしよう、と改変することは無いと思います。
作品を映像化するためには莫大な金が必要であり、今の映像産業界ではその金をスポンサーから引っ張ってくるしかありません。
原作者は作品を無二の息子、娘のように思う方もいると思いますが、スポンサーは作品を数ある広告の一部としかとらえません。
また原作者が小説家の場合などは、映像にする際の勝手がわからないこともあるでしょう。
そういった原作と現場のクッション役として脚本家という職業があるように思います。
私自身もオタクの端くれとして、実写化、ドラマ化に苦い思いをすることも何度かありましたが、スポンサーに金を出してもらう、という構造が根底にある以上仕方のないものだと思いますし、その責を脚本家一人に負わせるのも違う気がします。
また、小説、漫画と映画では尺や現実的に撮れる絵などで制限が生じ、それに合わせるために適切に展開を改変する、というのもありだと思います。
LWさんはどうお考えでしょうか?
下手に発信すると炎上しかねない(というか確実にする)ので、リスクが大きいと感じられたら無視して頂いて結構です。
長文、拙文でお目汚し失礼いたしました。

概ねアグリーです。

saize-lw.hatenablog.com

投稿文ではスポンサーサイドとエンタメサイドの利害が対立すると捉えているようにも感じますが、前回のお題箱回では別に相矛盾しないと捉えることにも(それだけが絶対正義ではないにせよ)一定の理があるみたいなことを書きました。

 

849.カードゲームで強くなる方法を読みました。とても面白かったです。
カードゲーマーの戦闘民族エピソードでお気に入りのやつがあれば聞きたいです。

これですね。ありがとうございます。

saize-lw.hatenablog.com

カードゲーマーに限らず極まったゲーマーがやる究極ムーブである「オールイン」が昔からかなり好きです。「オールイン」とは「全て捧げる」の意で、例えば「世界を目指してスト6に半年オールインする」というのは「世界大会に出るために半年間を全てスト6に捧げる」という意味になります。

オールインにおけるオールとは本当に文字通りの「全て」であるため、学校に通っている場合はまず退学、会社に勤めている場合はまず退職することが最初の前提になります。そして睡眠や食事や風呂のような生存に必要な時間以外はスト6を半年間プレイし続けます。

「目的を達成するにしてももっと健全なやり方をした方が近道ではないか?」という説は根強くありますが、僕はそういう狂人のマインドでなければ辿り着けない領域があると信じている方ですし、オールイン経験者のことはかなり好きです。僕もいきなり映画100本見たりするムーブが出来るのは浪人時代に受験に一年オールインしたからではあります。

 

850.カードゲームが強い人たちって一日中カードゲームしてるんですか?

学生はともかく社会人になって一日中というのは現実的に不可能です(カードゲーム強い人も人生オールインまではしてない)。

ただMtGが強い人たちは「学生時代の有り得ないくらいのやり込みがあって今がある」みたいなことはよく言っていて、今もずっと一日中カードゲームしている必要はないにせよ、人生のどこかで一日中カードゲームしている期間があったことは強くなることの必要条件のような気もします(諸説あり)。

実際、周囲のゲーマーがよく使う言い回しとして「〇〇筋を付ける」というものがあります(例:「格ゲー筋を付ける」「カード筋を付ける」「読者筋を付ける」)。人生のどこかで一日中〇〇だけをするような期間を設けることによって〇〇の筋肉が精神的に形成されて、それはしばらく〇〇をやらなくなったら一時的に衰えたりはするけど、筋肉自体は最初に作ったものがずっとあるので鍛え直せばまた〇〇が扱えるようになるという世界観です。

逆に言うと全く筋肉が存在しない(一度もやったことがない)状態でちょっとだけ練習したくらいでは筋肉が形成されないので後に残るものが何もなくて、どうせやるなら一時的にやり込んで永続的な筋肉を作りましょうねみたいな考え方は一定真実であるように思われます。