LWのサイゼリヤ

ミラノ風ドリア300円

23/5/22 2022年9~11月消費コンテンツ

2022年9~11月消費コンテンツ

数ヶ月ぶりの消費コンテンツ更新で、もう春なのに未だに秋の話をしている。9~11月は会社を辞めたこともあって10年以上積んでいたラノベの消化作業が主だった。

女性主人公ライトノベルの感想はもう全部書いた。

saize-lw.hatenablog.com

 

メディア別リスト

漫画(22冊)

二月の勝者 15巻
チ。(全8巻)
地獄楽(全13巻)

書籍(3冊)

達人に学ぶDB設計 徹底指南書
情報処理教科書 データベーススペシャリスト 2022年版
ダメな統計学

ゲーム(1本)

ポケモンLEGENDアルセウス

男性主人公ライトノベル(5冊)

半分の月がのぼる空 1
絶望同盟
猫の地球儀 焔の章
新興宗教オモイデ教外伝 1
消えちゃえばいいのに

女性主人公ライトノベル(84冊)

氷の国のアマリリス
あまがみエメンタール
あかね色シンフォニア
みすてぃっく・あい
私たち殺し屋です、本当です、嘘じゃありません、信じてください。
黒百合の園 : わたしたちの秘密
四人制姉妹百合物帳
おとめ桜の伝説 : 小峰シロの物ノ怪事件簿
結成!聖(セント)☆アリア電脳活劇部
サムライエイジ
サムライエイジ : 乙女たちの初陣っ!
サムライエイジ : 恋せよ戦乙女たちっ!
特別時限少女マミミ
声優ユニットはじめました。
マイノリティ・コア 絶対無敵の女剣士と甘えたがりの機織り娘
乙女革命アヤメの!
マジカル†デスゲーム1 少女は魔法で嘘をつく
マジカル†デスゲーム2 反証のアーギュメント
誰よりも優しいあなたのために
.(period)
東京地下廻路(アンダーサーキット)
乙女は花に恋をする : 私立カトレア学園
スーパーヒロイン学園
いらん子クエスト 少女たちの異世界デスゲーム
ウィッチマズルカ (1).魔法、使えますか?
ウィッチマズルカ (2). つながる思い
えびてん : 綺譚奇譚
桜色の春をこえて
彼女は眼鏡holic
不完全ナックル
不完全ナックル2
虹色エイリアン
世界の終わり、素晴らしき日々より
世界の終わり、素晴らしき日々より2
世界の終わり、素晴らしき日々より3
超次元ゲイム ネプテューヌ おぶ・ざ・ないとめあ?  
ヒマツリ : ガール・ミーツ・火猿
ヒマツリ アイスドール・ウォーズ
サイハテの聖衣
サイハテの聖衣2
魔よりも黒くワガママに魔法少女は夢をみる
魔よりも黒くワガママに魔法少女は夢をみる2
ワイルドブーケ : 花の咲かないこの世界で
ワイルドブーケ : 想いを綴る花の名は
超次元ゲイムネプテューヌ : TGS炎の二日間
塔の町、あたしたちの街
塔の町、あたしたちの街2
あるゾンビ少女の災難 I
あるゾンビ少女の災難 II
雨の日のアイリス
ぴぴっと!!
しずるさんと偏屈な死者たち
しずるさんと底無し密室たち
ブギーポップは笑わない
原点回帰ウォーカーズ
原点回帰ウォーカーズ2
ノートより安い恋 = The love that is cheaper than a notebook
あまいゆびさき
空に欠けた旋律(メロディ) 1
空に欠けた旋律(メロディ) 2
空に欠けた旋律(メロディ) 3
ストロベリー・パニック!〈1〉
ストロベリー・パニック!〈2〉
ストロベリー・パニック!〈3〉
鹿乃江さんの左手
OBSTACLEシリーズ 激突のヘクセンナハトI
よくわかる現代魔法
よくわかる現代魔法 : ガーベージコレクター
よくわかる現代魔法 : ゴーストスクリプト・フォー・ウィザーズ
よくわかる現代魔法 : Jini使い
よくわかる現代魔法 : たったひとつじゃない冴えたやりかた
よくわかる現代魔法 : Firefox!
魔法少女育成計画
魔法少女育成計画restart
魔法少女育成計画restart
魔法少女育成計画episodes
魔法少女育成計画limited
魔法少女育成計画limited
魔法少女育成計画JOKERS
魔法少女育成計画ACES
魔法少女育成計画episodesΦ
魔法少女育成計画16人の日常
魔法少女育成計画QUEENS
先輩と私

 

良かった順リスト

女性主人公ライトノベルは上記事で個別に書いたので略。

人生に残るコンテンツ

(特になし)

消費して良かったコンテンツ

猫の地球儀 焔の章
情報処理教科書 データベーススペシャリスト 2022年版
絶望同盟
達人に学ぶDB設計 徹底指南書
ダメな統計学
二月の勝者 15

消費して損はなかったコンテンツ

チ。

たまに思い出すかもしれないくらいのコンテンツ

消えちゃえばいいのに
半分の月がのぼる空 1
地獄楽
ポケモンLEGENDアルセウス

以降の人生でもう一度関わるかどうか怪しいコンテンツ

新興宗教オモイデ教外伝 1

 

ピックアップ

猫の地球儀 焔の章

古いラノベを百冊くらい読んで確信したことが一つある。それは『イリヤの空』はたまたま上ブレして流行ったわけではなく、単に秋山瑞人が頭いくつも突出した作品をコンスタントに書けるバケモンなだけということだ。

この『猫の地球儀』も「独自宗教が発展した宇宙に適応した猫風の宇宙生命体がスタンドみたいな人型ロボットを使役して旅したり戦ったりする」という訳の分からない話だが、全くギャグではなく完全なファンタジーとして成立している。大抵の凡百なファンタジーはせいぜいファンタジックなリアルであって、そういえば本物のファンタジーってこういうものだったなと久々に思い出した。

設定の練度や文章の水準が全て総合的に高すぎるというだけで、内容的にどの部分が特に良かったという話でもないので却って感想に書くことがあまりない。ゲームで喩えるなら、ソフトウェアとしてのゲームソフトについてなら「このシステムが良かった」とか「ここのサブクエが面白かった」とか具体的な感想を色々書けるが、そもそもハードウェアとしてのゲーム機についてとなると、「サクサク動いた」とか「色が綺麗だった」くらいしか言うことが無くなってしまうのと同じだ(プロセッサ技術などに言及することもできなくはないが、少なくともエンタメとしては)。そういう感じである。

 

情報処理教科書 データベーススペシャリスト 2022年版

平凡なタイトルに反して、平凡な資格教本と一線を画して優れた良著。データベーススペシャリスト試験を受ける予定のある人に強くオススメする。

この本のどこが優れているのかを説明する前に、まずデータベーススペシャリスト試験がやたらと読解力を要求する長文試験であることについて書く必要がある(以下wikipediaより引用→)。

本試験ではネットワークスペシャリスト試験ほどの技術的な知識量は要求されないものの、その分国語力(読解力)と業務知識が要求され、合格に必要な文章読解力はネットワークスペシャリスト試験や情報処理安全確保支援士試験(旧・情報セキュリティスペシャリスト試験)を上回るとされる。

最も重い午後Ⅱ試験(の設問2)は実際のデータベース設計に近い記述式だが、設計に必要な情報として長大な業務説明が必ず提示される。例えば今年のテーマである船舶運航システムのデータベース設計では、航路や販売区間や運賃や顧客管理といった基本仕様はもちろん、積載物や予約システム等の詳細、返金処理やら子供料金やらを含む例外事項までが記載された10ページ以上ある業務内容及び業務フローをその場で読んで全て把握する羽目になる(IPA公式から閲覧可能→)。

限られた試験時間に対して情報量が多すぎるため、時間内に業務内容全てを頭に入れてから回答を始める順序での進行はほぼ不可能。業務説明の解読と並行して要所のメモを取るなり、問題を解き始めるなり、暫定的にデータベースを設計するなりといったマルチタスキングが必要になる。

こうした事情があるにも関わらず、大抵の解説本では「業務説明のここにこう書いてあるから答えはこれ」という答えと根拠が記載されているだけで、限られた試験時間のうちで長大な文書とどう格闘すればいいのかはあまり掘り下げられない。この資格試験に限ったことでもないが、後付けの解説の正しさは聞けば誰でもわかるのであって、限られた時間でどうやってそこに到達するのかが実際の問題であることは少なくない。

その点、この書籍は問題文を読みながら何を考えて何をどうメモるかまで詳細に解説している点が優れている。原則としては解読と回答を同時進行しつつ、明らかに設計に影響しそうな例外事項等の怪しい記載はチェックしておくなどの留意点が読み下しベースで記載されているのだ。ついでに「回答が一意に絞り切れない気がする」とか「これは悪問だろう」というような地に足の着いた突っ込みも好感度が高い。しかも一冊購入するだけで、付録として過去の試験全てについても同様の解説をネットで見られるようになる!

補足462:もっと一般的に言えば、これは思考のトレーサビリティの話である。正しい答えを出すことと、どうやってその答えに到達したかは別の問題だ。この書籍に限らずクオリティの高い解説は常に思考順序を述べているものだし、ChatGPTの有用性やExplainableAIのようなAI周りでよくある論点もこれに隣接してくる。

また、この書籍では「業務内容の一般論」についてかなりの紙面を取って解説している点も見逃せない。具体的には「在庫棚卸というのはだいたいこういう作業です」というような解説のことだ。データベーススペシャリスト試験はあくまでもデータベースの設計試験であってプロジェクトマネジメントの試験ではないため、他の資格本では具体的な業務内容の知識は管轄外になっていることが多いが、明らかに実業務ベースの題材が問われている以上は業務イメージを掴んでおくことはただちに設計に直結する。

一応の注意点としては、この書籍は試験に必要な知識を網羅的に解説しているわけではない。他の一般的な資格教本で広く浅く知識をカバーしたあとに実践的な部分をこれでフォローする運用が望ましい。

 

達人に学ぶDB設計 徹底指南書

同作者の『達人に学ぶSQL徹底指南書』(→)が面白かったのでついでに読んだが、期待を裏切らない良著だった。

SQL本と同様に典型的な「頭が良い人の本質的な理解」が平易に解説されている。実践的な仕様についても数学的な事物と対応させるのが面白く、論理設計と物理設計のトレードオフを考える上で実数の稠密性の議論が出てくるところは思わず唸ってしまった。

理論だけでは机上論じみている知識について実務上の実感を掴めるのも嬉しいところ。例えば関数従属性は堅めの解説書では定義が記載された上で簡単な実例がいくつか挙げられる程度に留まるが、実際のところはデータだけでは汲み取れない暗黙の業務要件が深く関与してくることなどが解説されている。

 

ダメな統計学

まあまあ良著。

Twitterでもたまに話題になる統計学の急所、有意性とか検定力とかp値ハッキングについて突っ込んで解説されている。検定におけるp値の問題はいわゆる偽陽性の問題と等価であるということは俺はこの本を読んで初めてきちんと理解した。検定における過誤を表現する正規分布の裾野の図と、偽陽性偽陰性を議論する際の2×2表を整合的に接続して理解する機会は他ではあまりないような気がする。

ただ既に統計学についてそこそこ知っている人向けで初学者には向かないのと、邦訳があまり上手くない。俺はやや読みにくいというくらいでそこまで致命的だとは思わなかったが、Amazonレビューではボロクソに言われている。

 

チ。

完結したので一気読み。なかなか面白かった。

乱暴に言えばモダニズムというか啓蒙の話で、理性とか真理が普及していく過程で蒙昧な敵対者が人の意志や歴史の価値を認める方向に鞍替えしていくところが感動的な話ではある。最大の仮想敵は宗教的な妄信だが、ついでにフェミニズムを擁立したり自然主義を打倒したりもするあたりが近代欲張りセットだ。

一話の頃から大いに話題になっていた一方、インテリ連中の間ではイマイチ評判が良くなく、アナクロニズム疑惑が常に付きまとっていた曰くつきの漫画でもある。

というのも、「地動説に象徴される近代的科学観によって、天動説によって象徴される宗教的世界観を打倒する」というあらすじは、現代から見れば「正しい・最先端の」価値観の下で「誤った・時代遅れの」価値観を攻撃する藁人形っぽいストーリーにも見えるからだ。それ自体はリベラルな作品全般に言えることだが、この漫画はパッと見れば明らかに史実っぽいイベントをモチーフにしているためにやや強めの糾弾を受けることになった(正確に言えば「歴史認識として妥当であるか」と「歴史を語る態度として妥当であるか」は別の問題だが、今は深入りしない)。

その疑念と糾弾に対するエクスキューズとして、最後の最後に強烈などんでん返しが用意されている。クライマックスで明らかになるのは、この漫画で描かれてきた「地動説の迫害」は決して歴史的なイベントではなく、極めてローカルな個人的な執着の産物でしかなかったということ。この種明かしによってこの漫画の評価は一度リセットされ、ゼロベースで再考せざるを得なくなる。

例えば、これによって敵役であるノヴァクの立ち位置が一転する。この漫画では味方サイドの人物はジョジョばりに代替わりして次々に変わっていく一方、敵サイドは一貫してノヴァク一人しかいない。その一貫性は「ノヴァクとは蒙昧なイデオロギーを代行する使徒であり、大文字の歴史を擬人化した存在である」という読みをずっと形成していたが、最後の種明かしによって「ノヴァクとは単なる我流の偏執狂であり、歴史に関与せずいつでもパージできる個人である」という完全な反転が起こってくる。この、ノヴァクが単なるこの物語における悪役でしかなかったことが明かされるギミックはこの上なく衝撃的で感服に値する。

とはいえ、このどんでん返しによって生じるダメージの方も果てしなく甚大である。大雑把に言えば、それまでのエピソードの全てが遡及的に一般性を失うのだ。「啓蒙者が真理や科学に触れて人生観を転回するエピソード」の数々は手を変え品を変え何度も執拗に描かれてきたが、ノヴァクが「歴史的な悪役」ではなく「この物語における悪役」でしかなくなることに対応し、啓蒙者の物語も「歴史的な大いなる反逆」から「ふつうに進行していた啓蒙の流れ」にまでグレードダウンしてしまう。彼らはたまたまノヴァクという異常者の勘違いによって極めてローカルな妨害を受けていただけで、人類史上で重要な気付きを得た人物というわけでは全くないのだ。

総じてクライマックスのどんでん返しは劇薬中の劇薬だった。アナクロニズムという糾弾を一掃しながら、ノヴァクを軸にした読みには鮮烈な転回をもたらすと同時に、無数のエピソードの価値をごくごくローカルな偶然の産物にまで落とした。

正直なところ、これは100%邪推だが、この劇薬を投入することは最初から想定していた展開ではなく、ネットの反応を見たりしながら連載中のどこかで入れることを思い付いてしまったのではないかという印象を持っている。確かにこの劇薬は一度投下してしまえば他の全てに読み替えを迫るほどのインパクトをもたらすが、別に投下しなかったとしてもそれはそれで何か問題があるわけではないのだ。『Dr.Stone』のようにモダニズム万歳という話でも漫画としては全く良かった。

とはいえ個人的な好みで言えば、俺は他にもうありそうな漫画よりは唯一の漫画を読みたいので、劇薬を入れたのは正解だったという結論にしておきたい。

 

半分の月がのぼる空 1

職場で人を飲みに誘うときに社内プロフィールに半月が好きみたいなことを書いてたので話を合わせるために30分くらいで読んだが、「これは完全に中学生向けの話なので今読んで感想を言うのはちょっとフェアじゃないですね」「そうですね」という会話だけして終わった。

病弱美少女と夜に病院を逃げ出して二ケツのバイクで森を見に行くという中学生の妄想のイデアみたいな話。今読むと色々と価値観が終わっていて時代を感じる。「ルールを破るのがカッコイイ」みたいな感覚、Z世代の間ではもうマジでカスらしい。

 

地獄楽

良いところと良くないところが激しく、総合的にはプラマイゼロで劣化鬼滅みたいな印象の漫画だった。

悪いところから先に言ってしまうと、バトルがとにかく面白くない。天仙と初めてエンカウントするあたりまではワクワクしたのだが、そこから最後までの主題となる対天仙の集団戦が総じてイマイチだった。天仙勢力の敵が複数出てくる割には戦うモチベーションや戦法のバリエーションに乏しく、ひたすら強い以外に感じるところがあまりない。またバトルの勝敗を分けるのが「各人が持つ気の属性関係が対応すれば倒せる」という戦闘力バトルと能力バトルの間にあるRPG風の属性バトルで、ただ対応を付けるだけなので面白みがどこにあるのかよくわからなかった。

その一方、キャラや舞台のような基本設定周りはビジュアルを含めてとても魅力的だったと思う。敵陣営とは一転して、味方陣営には見た目や性格も様々な一筋縄ではいかない癖の強いキャラがこれでもかと投入されており、死罪人と執行人が監視関係によりペアを組んでいるが別に味方ではないという関係の作り方も面白い(中盤以降は普通に協力者になっていた気もするが)。乱戦の舞台となる閉鎖空間の島の奇怪さも見応えがあり、宗教的な意匠を組み込んだグロテスクで異様なビジュアルのクリーチャーは一見の価値がある。

全体的にビジュアル的な良さは突出しているので、今やっているアニメはたぶんかなり面白いと思う。

 

ポケモンLEGENDアルセウス

久しぶりにゲーム。ポケモンを最後にプレイしたのがGBのクリスタルで、そろそろ認識をアプデするために最新のポケモンを遊んだ。

正直あまり面白くなかった。全体的にポケモンファンのためのゲームというか、ポケモンのゲタを剥ぎ取ったときにあまり残るものがない。

かなり身も蓋もないことを言うと、たぶん俺はそんなにポケモンが好きではなく、「オープンワールドポケモンがいて攻撃してくる」という最大のポイントにワクワクしなかったのが響いている。ポケモンに触れるブランクが長すぎてシステムのどこがどう斬新だったのかわからなかったのもある。

バトルも大味で面白くなかった。ポケモンに詳しい人は色々考えることがあるのかもしれないが、攻略するだけなら急所ゲーすぎてタイプさえ合えば瞬殺が安定するので進化でステータスを上げてレベリングする以外に考える要素が無い。ちなみにタイプ相性については20年前くらいにロケット団の決め台詞と一緒に全て暗記した遺産でどうにかなったものの、フェアリータイプとか見たことないやつは一つも理解していない。

唯一けっこう面白かったのはオープンワールド探索くらいか。高低差や要素をちょうどいい塩梅でフィールドに散りばめて移動がワクワクするようになっているのは流石ではある。ただそれだけと言えばそれだけではあって、オープンワールドゲームもとっくの昔に一般的になってレベルデザインの平均レベルも上がっているし、他のタイトルと比べて突出しているのかと聞かれると自信がない(オープンワールドゲームはつまらなく作ろうと思えばいくらでもつまらなく出来るので、下を見始めるときりがない)。

 

新興宗教オモイデ教外伝 1

1992年に出た原作『新興宗教オモイデ教』(→)は好きだが、こっちはキツかった!

エロゲーライターらしい自己陶酔的な文章が延々と続いてひたすらにしんどい。もともと不条理系の作品で人を狂わせる電波がテーマなので内容が破綻していること自体はそれほど問題ないのだが、その方向性が良くない。原作のオーケンサブカルという概念を形成した当事者であるから「こうやって破綻していなければならないんだ」という情熱というか芯が一本通っているが、サブカルがフォロワーになってしまった途端に「こんな感じなのが好きな自分」を邪にも幻視してしまう、その偽物感が致命的に胸焼けするのである。

オタクネイティブ世代が社会を回すようになった現代、リブート企画がなんかこういう感じになってしまうことはそれほど珍しくない。当時の消費者としては「当事の続き」が見たいだけなのだが、企画側が「当時者の続き」ではなく「当事者のフォロワー」という文脈で自らを定位してしまうと俺はけっこう冷める方だ。例えばリブート企画のTwitter広報が明らかに「当時ファンだった人」のペルソナを使っていて「ワクワクしますねえ」みたいなスタンスだと、「お前はファン側じゃなくて作る側だろ」「なぜ俺らと同じ目線のコンテンツに金を払わないといけないのだ」とか思ってしまうが、皆はどう?

 

生産コンテンツ

2022年9~11月は『ゲーミング自殺、16連射アルマゲドン(ゲーマゲ)』の投稿作業をしていました。ゲーマゲについてはもう投稿も会合も終わり別記事で総括したので略。

www.alphapolis.co.jp

saize-lw.hatenablog.com

 

席には限りがございます! ~トラックに轢かれてチート能力を手に入れた私たちは異世界転移を目指して殺し合います~

もう今書いてしまうと、ここ3ヶ月近く(2023年2~4月くらい)は『席には限りがございます!(にはりが)』という長編を黙々と書いていました。

ここは消費コンテンツをまとめるついでに生産コンテンツの進捗報告をするスペースだったはずですが、もう18万字くらい全部書いて推敲もしてAIキャラクター生成もやってタイトルロゴを発注して投稿するところまで全部終えてしまっているので、「全て完成した」以外に書くことがありません。無職の馬力が凄すぎる。

一昨日から掲載を開始していて7月中旬くらいまで毎日19時に更新され続けるのでよろしくお願いします。

www.alphapolis.co.jp

コンセプトは「異世界転移×チート能力×バトルロイヤル」で、いつも通り美少女キャラクターしか登場しません。

■あらすじ■

四月一日午前零時にトラックに轢かれて死ぬと、チート能力付きで異世界に転移できるらしい」。
そんな噂を信じた廿楽花梨は異世界転移目当てでトラックに飛び込んで自殺し、無事に天国で女神からチート能力を与えられた。

しかし、同日同時刻に同じ噂を信じて自殺した女性が十二人いた!
想定外の大人数で転移可能な人数をオーバーし、三人までしか異世界転移できないことが告げられる。

席には限りがあるのなら、人数を減らすしかない。
異世界に転移する権利を賭け、十二人がチート能力で殺し合うバトルロイヤルが始まる。

『ゲーマゲ』が最悪主人公の最悪無双でやや人を選ぶ話だったので、もうちょいエンタメに倒して普通に面白い話を書こうと思って普通に面白い話を書きました。

『にはりが』は題材が割とキャッチーになって、今風なろう系っぽい長文サブタイトルが付いているのはそういう決意の表れですが、一話が無麻酔四肢切断だしガチ小児性愛お姉さん(逮捕歴有)とか三十一歳ロリ女子高生お母さんみたいなキャラが出まくるので結局いつもの感じでは?という説もあります。君の目で確かめろ!