LWのサイゼリヤ

ミラノ風ドリア300円

23/4/8 1秒もプレイしてないNIKKEキャラデザ真剣評価

543.NIKKEのキャラの良デザインtier表を作ってみてください

NIKKEを遊んだことはないですが、前からキャラデザがめちゃめちゃいいな~と思っていたので有志wiki(→)で全キャラの立ち絵とプロフィールに目を通しました。

S:革命者
A:強く感心した
B:光るものがある
C:目を引くところがある
D:「おお」と思わなかった

ミリしらキャラデザtier

・NIKKEのキャラは全体的にめちゃめちゃレベル高いので、かなり厳しめの評価です。月並みなソシャゲならTierAクラスのキャラがNIKKEではTierCになるくらいの激戦区です。

・個人的な趣味は一旦脇に置いたつもりですが、そうは言ってもそこそこ反映されてしまってはいます(全体的に子供のキャラが贔屓されている)。関心が高い属性は普段から論点を意識しているので新しいキャラでも一目見ればポイントを理解しやすい一方で、関心が低い属性は解像度が高くないためにどこが優れているのかをキャッチしにくいからです。これは僕の力不足です。

・僕はバランスより尖り重視で、「受けが広そうな手堅いキャラデザ」「バランスが取れているキャラデザ」より「アイデアが面白いキャラデザ」「コンセプトが新鮮なキャラデザ」を評価する傾向があります。例えば、アブソルート隊やカウンターズ隊のキャラはドルフロあたりにもよくいるスタンダードな少女兵士を踏襲していてスッと頭に入ってくるバランスの良いデザインです。それは必要な枠ですが、目を引いて「おお」と思うデザインではないのでDにしがちです。

・「おお」と思わなかったキャラでも僕のアンテナが貧弱なためにポイントを感じ取れなかったに過ぎない可能性は大いにあって、他の人から優れている理由を説明されれば納得して見解を変えることも常に有り得ます。

 

特に素晴らしいと思ったキャラデザについて語ります。

TierS

ヘルム

着こんだ上半身+丸出しの下半身

明確に頭一つ抜けており、NIKKEで最も印象的なキャラです。僕が「NIKKEとかいうゲームのキャラデザは凄いっぽいぞ」と最初に気付いたのもヘルムを見たときでした。

上半身をちゃんと着ている割になぜか下半身が丸出し」という上下でギャップを持たせたデザインはNIKKEで頻出するものですが、その度合いが一番著しいのがヘルムです。上半身にはカッチリした白い軍服を着込んだ上で手袋までして肌色を全て隠しているにも関わらず、下半身では一転してホットパンツ丈で太もも以下を剥き出しにし、更には足の甲が開いたハイヒールを履くことで最大面積まで肌を出しています。この徹底した選択と集中によって、昨今インフレ傾向にある太ももキャラの中でもズバ抜けた存在感を放つ太ももを描くことに成功しています。

立ち絵のポーズも素晴らしく、ちょっとお尻を引いて「くの字」のポーズになっているので、凹んでいるお腹のあたりが影になって、代わりに出っ張っている胸と太ももに光が当たるようになっています。これによって「着込んだデカイ胸vsテカテカで剥き出しの太もも」という上下のポイントが強調されることになり、デザインとばっちり整合した光の当たり方になります。

なおNIKKEでこのタイプの上下ギャップデザインが多用される理由としては、射撃ポーズでの見栄えがあるだろうと思います。射撃ポーズでは伏せてお尻を突き出した体勢を取るために下半身が画面に占める面積が大きくなるので、下半身の露出を増やすことによって射撃時にも華やかさを確保できるのでしょう。

引用元:神ゲー攻略wikiの射撃ポーズ一覧(https://kamigame.jp/nikke/page/235694328268220593.html)

 

アドミ

ガチの子供

一番好きなキャラです。ランドセルを背負った小学生キャラでありながら、頭身が低くて丸っこいぷに系のロリキャラではなく、細く薄い貧相な身体つきのガチの子供になっているのが刺さりました。

特に国産の萌え感覚だとランドセルを背負うようなロリキャラってもっとぷにぷにして明るく元気そうな幼児体型のイメージと結びついている印象がありますが、個人的には小学校高学年以上の子供をぷに系と解釈することはあまり好きではありません。確かに幼児の身体は水分量が多くてぷにぷにしているし、成熟した女体も脂肪の肉付きがよくなってぷにぷにするのはわかるのですが、その過渡期にある子供の身体はぷにらせる理由に欠けます。成長期なので身長は伸びつつあるが第二次性徴は完了していないので肉付きはそこまで良くない貧相な身体にする方があえてこの年代のキャラを投入する合理性があるのではないかと思います。

そういう子供キャラの解釈上の懸念を踏まえてアドミを改めて見ると、わざわざランドセルという最強の文脈を持つパーツを背負わせておきながら「華やかすぎない子供の身体」という解釈が一致したデザインが提出されることに感動を覚えます。

単なる身体つき以外の点についても、立ち絵が直立姿勢かつ銃も縦向きで左右に伸びる意匠が無いので視線誘導が上から下にストンと単調に落ちるのも体型と一致しますし、デフォルト表情がややつまらなさそうで無駄に愛想を振り撒いていないのもいいですね。小学生、別に愛想良くないですからね。あとは育ちの良さそうなセーターベストを着ている割にはダボダボとした地味で野暮ったい上着を重ねてしまっている中途半端さも、まだ見られることに自覚的ではないガチの子供らしいリアリティが漂っていて素晴らしいです。

 

TierA

紅蓮

笠からの影がかかった微笑み

グラブルのナルメアあたりと同じ系統の剣豪お姉さんキャラで、笠を被っていて顔が影になっているのがすごく良いデザインだと思いました。剣豪というキャラにマッチしたパーツでありながら、余裕のある微笑みを影で覆うことで底知れない実力者感を自然に出せています。プロフィールを読んだら「実戦性がないことが証明された近接戦用武装である剣を使っている」って書いてあって、時代遅れの武器をあえて使っているマジモンの強者という設定がデザインと解釈一致していて嬉しかったです。

このキャラ射撃ポーズどうするのかな?と思ったら一人だけ低い居合の構えを取るらしくてかっこよすぎますね。

かっこよすぎ

この体勢でもやっぱり画面の中央付近に笠が大きくかかって身体を覆うので、身を乗り出して射撃しているように見える他キャラに比べ、影から攻撃している感じが出るのがいいですね。このキャラ、デザイン上で優遇されすぎでは?

 

エピネル

異常なリアリティの上着

アドミと並んでマジの子供感が光る名作です。

まず変な量販店の二階フロアとかで割引販売してそうなダッセエ上着がめちゃめちゃいいです。雪中での可視性を重視した蛍光カラー、ナイキのキッズブランドとかにありがちなとりあえず引いとく多重直線ライン、クールキャラの割に意味わからんスマイルマークのパッチワッペン、全てが子供向けのスキーウェア感を主張します。

加えて、上着がかなり丁寧に汚されているのが素晴らしいです。概ね服の皺に沿って細かいところまで謎の黒ずみが生じており、元々大して質が良くない古いウェアをあんまり手入れせずに子供がずっと着て使ってたら経年劣化も込みで確かにこんな汚れ方するわ!!という納得感があります。顔や膝に貼ってある傷バンも込みでどこからどう見ても「割と衣装に無頓着なスノボ大好きキッズ」そのもので、こんなん着た子供がその辺にいそうな説得力が異常です。

ただ、かといって全体的に汚らしい子供でしかないのかというとそんなこともなくて、清涼剤になっているのがスノボガジェットと髪のインナーカラーです。いずれもアウターとはやや離れた場所で光らせることで、汚れ感とは衝突しないようにしつつも、近未来的・神秘的な雰囲気も漂わせています。

メインカラーとしてフィーチャーされている蛍光塗料風の水色がダッセエ上着としてはキッズ感を担保しつつ、髪のインナーカラー部分では近未来感を出すという真逆の用途で使用されているのがアクロバティックで光るデザインだと思います。

 

リター

のじゃロリ棟梁

初見時は「ぴったりしたボディスーツ+ゴチャっとした防備」というデザイン意図がよくわからなかったのですが、キャラ設定を見ると「見かけによらず長い年月を生きてきた。建築に関する能力は、現存するニケの中でトップクラスに入る」とあります。台詞も「青二才はどっちの味方なのじゃ」という貫禄あるもので、いわゆる「のじゃロリキャラ」のようです(二人称が「青二才」って何?)。

のじゃロリ+棟梁」というキャラクターとして見るとちぐはぐに見えたパーツがパチパチっとハマってきます。インナーが身軽なボディスーツなのは工事の際に足場の上を動きやすいからで、アクセサリの安全帯がその証拠です。ここに安全のためのヘルメットが装着されて、棟梁クラスにつき渋くて貫禄のある作業着を羽織っていることがわかります。指示出しのためのトランシーバーも現場のまとめ役であることを感じさせて良いですね。

「のじゃロリキャラ」という設定上の正当化によって現場職人モチーフと幼い容姿のギャップが繋がってきて、属性のギャップ狙いがデザインにまで反映されているのが鮮やかです。

 

N102(エヌ:ミラクルフェアリー)

左:通常 右:イベント

いや良すぎ!! 通常時は地味なキャラがイベント時にキラキラする感じのやつ好きです。輝く君も美しい。

通常時は俯いた棒立ちでI字型のシルエットになっているのに対して、イベント時はピシッと決めた可愛いポーズが縦横無尽に広がっているのが対照的でとてもいいですね。足がほぼ水平に曲がっていたり右手の裏ピースが左端に来たりしている都合で視線誘導が左右に広がっています。また、両手のダブルピースに加えて折った右足もピースと同じV字型を構成するので、同じ図形が三つほぼ正三角形型にバランスよく配置されていてとても安定感があります。

Vトライアングル

あと個人的に「美少女×虫」コンセプトが大好きなのでそれも刺さりました。キャラ的には「青い蝶」がキーワードらしくて胸元とかリボンは確かに蝶なんですが、隣を飛んでる使い魔みたいなやつってどう見ても蝶じゃなくてカイコですよね???

カイコって白くてモコモコしてるので昆虫の中では画期的にカワイイことがよく知られていて、本人が着ている白いコートの軽いモコモコ感もカイコの胴体に合わせているように見えます。設定に反して明らかにデザイン上のモチーフが蝶ではなくカイコであることには何か深い意味があったりするのでしょうか(ミリしらなので不明です)。

 

TierB

ラプラス&ドレイク

左:ラプラス 右:ドレイク

最初ドレイクを見たとき意味わからないくらいダサすぎて浮いててなんだこりゃと思ったのですが、設定を読むことで納得できました。ドレイクは「ヴィランになりたいヒーロー」という逆に張った設定を持っており、同じメティス部隊に所属するラプラスが順張りのヒーローとして対になっているようです。

並べてみると、確かにラプラスがヒーローらしい甲冑にコートの衣装を織り込んだ変則的ながらも重厚なデザインである一方、ドレイクは貧相なスーツに甲冑だけが先走っているような不格好な有様も腑に落ちてきます。プレイしていないのでわかりませんが、あくまでも「ヴィランになりたいヒーロー」であってヴィランではないあたりに一筋縄ではいかないキャラクターがあり、その歪みがデザインの歪みに反映されているのでしょう。

 

ネヴェ

手の平パーツをクソデカフードに付ける

ワンイシューコンセプトでありながらアイデアが面白いデザインは好きです。明らかに大型の白熊をモチーフにしたキャラですが、安直な着ぐるみにならないように工夫が凝らされています。

熊の大きな手をでかい耳垂れ(?)みたいなパーツにしているので遠くから見たときはシルエット全体が大型の熊っぽく見えますが、顔付近だけを近くで見ても本来の手が熊っぽい爪状になっているのでやはり熊コスをしたキャラに見えます。このキャラを素材として使う時に、上半身だけ切り取っても全身を映してもそれぞれ熊モチーフがちゃんと伝わるのが合理的で面白いと思いました。

 

スノーホワイト

巨大砲身による末広がり形状

ヘルム同様、上はきっちり着込んでいる割には何故か足がノーガードで丸出しになっているデザインです。やっぱりインパクトがあっていいですね。

こちらは「純白の巡礼者」という設定もあってヘルムより更に防寒着を厚く着こんでおり、首元まで覆ってベルトで締めたマント風になっています。この立ち絵で面白いのが足の左右サイドにそれぞれ巨大銃の砲身が出ていることで、これによって全体シルエットとしては八の字状の末広がりがコートの延長のように見えるようになっています。

生足な割には下半身もどっしりしていてバランスが良いように見えるのはこの巨大砲身がシルエットをカバーしてくれているからで、ロングスカートではなく武器を使うことで心許ない生足と富士山型の安定感を両立しています。

 

ギロチン

手提げ風の持ち手が付いた銃

「自分だけの世界に浸っている」と設定に明記されており、台詞でも「組織の盗聴が~」「封印された目が~」とか言い始めるいわゆる厨二病キャラです。立ち絵もそれを反映して、眼帯の下で右目が疼いたアピールをしているようなポーズになっています。

銃の鞄みたいな持ち手だけを持つことによって臨戦態勢を取ることを回避して、「移動中にふと立ち止まった」状況であることを示しているのがよく工夫されていると思います。たぶん今彼女が察知しているのはシリアスな敵ではなく厨二病ごっこ遊びの域を出ないので、本当に銃を構えるのはやりすぎで、「右目が疼くから立ち止まって少し警戒してみるけど別に何もしない」という厨二病に特有の温度感が銃を構えも背負いもせずにただ持っているポーズから伝わってきます。

 

ユルハ

謎パンツ

何故か一番守るべき急所だけがノーガードになっている訳の分からないパンツですが、「仕事漬けで疲れ果てている会社員」という設定に目を通すと一定の理由は見えてきます。一応組織人としてかっちり働いているが、(OLのキャラが自宅では下着姿で倒れているような)くたびれたイメージもまとめた結果として、隈が深いダルそうな表情やぼさぼさの髪と合わせて股間部分に最大の隙を与えたという見方はできます。

ちなみにこの股間の穴自体は10年以上前から『シェルノサージュ』等でも前例があります。

ムレ防止(意味不明)