LWのサイゼリヤ

ミラノ風ドリア300円

4/23 アモンケットなど

・アモンケットドラフト

C-Gqt5AVYAAGwmG[1]
プレリでゲットしたパックでドラフトしたけど、正直もうあんまやらなさそうだし、考えたことを書く。
基本的にアンコ以下の評価。

・白
-不朽システムは強いものの、コモンで強力な不朽は実は断固たる修練者くらいしかない。
-ゾンビ種族をサポートするカードは束縛のミイラCと熟考の時間Uだけ。ロードは黒にいるので、ゾンビは黒から入る方がいい。
-バーラン的なものがいくつかあるが、頭数を増やすカードは補給の隊商Cと白碑Uしかない(不朽やカルトーシュは数自体は増えない)ため、基本は普通にキャストで並べたクリーチャーを押し込む運用になりそう。
-除去がコモンに2枚・アンコモンに1枚。
-フライヤーは強めだが、青のフライヤーの方が強い。
-相対的にカードが弱めで積極的にやりたい色ではないが、除去やフライヤーはそこそこでどの色とも組めるので、2色目としては優秀。

・青
-サイクリングをサポートするカードがいくつかあるが、サイクリングコントロールに進むモチベーションになるのはドレイクの安息地Rくらい。
-バウンスでない除去は錯覚の覆いCのみ。
-U以下のフライヤー3種がどれも相当に強い。打ち消し、バウンス、タップ等の時間稼ぎも強めなので、ライフレースに長ける。
-墓地を肥やすカードがいくつかあるが、全色で見ても墓地に置いて嬉しいカードはほぼ不朽と余波のみ。
-驚異への入り口Uは異常な決定力を持ち、クリーチャーの数が並ぶなら何に入れても強い。
-除去が強い白や黒と合わせてのヘビーコントロールはカウンターや除去を不朽に打ってもアドバンテージ損になるので環境的に辛い。相当なボムが無い限り、長引けば勝てる系のデッキは組みづらい。
-何と組んでもフライヤー設置&ブロッカー排除でクロックを刻むデッキになるはず。

・黒
-ゾンビロード、呪われたものの王Uとリリアナの支配Rは流石に強い。初手からこれを引いてゾンビに入っていきたい。
-U以下の除去は最後の報章Cと野望の試練Uのみで、いつもより数が少ない。
-サイクリングサポートがU以下に4枚あり、青のサポートより質が高め。
-カウンターサポートはスカラベの巣U、魂刺しC。そこまで強くはないが、弱くもない。
-今回は黒は不朽を持たず、墓地肥やしのリターンはサルベージの幅が広がるくらいしかない。
-遠慮なくカウンターを置けるpigクリーチャーは結構貴重で、超常的耐久力Cともプチコンボする。
-ハンドレスサポートが赤と黒にあるが、リターンが薄めで組みにいくほどのものではない。
-除去とシナジーをまとめるハイクオリティなカードが揃っており、1色目にしやすい。

・赤

-殴り続けたときに真価を発揮するカードが多い。赤をやるなら足を止めない構築が必要。
-カード間のシナジーはかなり薄く、マナカーブ及びクリーチャーとスペルのバランスに気を遣うことになる。
-殴り続けるならサイクリングのテンポ損が響くので、サイクリングの評価は高くない(そもそも、やりたくてやるサイクリングなんてサイクリングコントロールにしかないけど)。
-除去は強め。割と安いところに全体1点、単体2、3、4、7点が一通り揃っている。
-やろうと思えばどの色とも前のめりなビートが組めるが、カード評価には注意するべき。

・緑
-いつも通りクリーチャーの質は高めで、特に4ターン目以降から最強。
-カウンターシナジーを持ち、好戦的な巨口U、砕石場の運び屋Cあたりが特に強い。この辺でカウンターを取り除き、サイズで押し潰すのがカウンター戦略になる。
-除去が弱めの環境なので、サイズ戦略が取りやすい。
-鱗ビヒモスUは大抵のレアより強い。
-色サポートは弱めで、緑が絡んでも多色化は難しい。最大で2色+タッチ2色くらいが限界。
-ある程度緑で自己完結してカウンター戦略ができ、ゲームの基本になるクリーチャーが強いので他の色とも組みやすい。ただし、フライヤーが強い環境なので対空策は必須。

・無色

-全体的に弱め。碑以外は装備品と熊が使えるくらいであとは何もない。
-砂漠が3つあるが、どれも積極的に使うほどの性能はないので暇なら取るくらい。

・その他
-サイクリングは事故を受けてくれるが、逆に言えば事故緩和でしかない。マナを使う手札交換は積極的にやりたいものではなく、サイクリングが付いているからといって劇的に評価が上がるわけではない(基本はサイクリングが無いときの性能で見るべき)。
-サイクリングは常にテンポ損なので、構築段階からサイクリングを使う予定ならそれは自然とコントロールになる。色の合うボムか、サイクリングを行うことで強いリターンがある青か黒のカードから入るべき。
-余波カードの墓地モードはダブルシンボル要求が多く、「とりあえず手札から使ってワンチャン墓地発動狙い」の投入は意外とやりにくい。
-白青多色がトークンをサポートするが、量ではなく質を見る。
-2マナ域が弱く感じる。全体的にカードパワーが高めのセットであり、コストが増えると共に(比例的にではなく)指数関数的にカードが強くなっていくため、ただの熊ではすぐに仕事が無くなる。
-赤と青にスペルアーキタイプ支持みたいなやつがちょいちょいいるが、そこまでリターンが濃くない。
-試練→カルトーシュは見た目通り強い。試練の点数はかなり高めでいいかもしれない。
-ピックの流れはボムかアーキタイプを強く肯定するカード(黒に多い)が取れたらそこから入り、無理ならとりあえず白以外か。
-白はやらないと言っているわけではない。白はサポートに回るのが強そうなので、卓の色が決まらない段階から積極的にメインカラーにするのは不安がある。

・フィクションにおけるナルシシズムと人格分裂について

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ナルシシズムとは強烈な自己愛を指す。

仮に、ナルシシズムの完成形は「本来他人と営むような愛が自己完結するもの」とすると、愛する行為には「能動的に愛を向けるもの」と「受動的に愛を受けるもの」の二者が必要であるために、構造的な帰結として、ナルシストが愛を自己供給するには人格を分裂させることが必須になる。

補足4:お互いに愛し合う対等な立場だったしても、それは愛の送受信行為が双方向に行われているというだけで、この分割構造自体は必須である。

補足5:人文系や精神分析では「ナルシシズム」という単語には色々な含みが付与されがちだが、今言っているのは日常語と同じ「自分が大好き」くらいの意味。

そんなナルシストの完成形を現実で他人が見たとき、彼がどういう風に彼の中で恋愛関係を成り立たせているのかを(正常な他者愛関係にある二人が抱き合っているのをみるような形で)直接見ることはできない。外部から見る彼の肉体は一つであり、彼の中で分裂したラブは目に映らないからだ(自分で自分と抱き合うことは物理的にできない)。

しかし、フィクションでは人格が同一性を保持したまま肉体的に分裂することは結構ある。
フレームアームズガールのマテリア姉妹はまさにそれで、「肉体的に分裂していながら精神的には一致しているため、愛し合うことがナルシシズムの表現になる」という、物理的な限界を超えてナルシシズムを描写するケースに相当する。
マテリア姉妹は同時生産されたロボットだったが、他にもクローンだったり魔術だったり双子だったり、現実的には無理そうでもそういうことにしてしまえる設定は少なくない。

次回に続く。