LWのサイゼリヤ

ミラノ風ドリア300円

4/18 新宿御苑とか

・補足/コンテクストの乗り換え

前回の内容で「コンテクストの乗り換え」の意味がよくわからないという意見があった。正直俺もよくわかっていないので、それはそれで文章の内容が正確に伝わっているのだが、「戦闘美少女」という例でわからないなりにもう少し補足してみる。

オタク系カルチャーは基本的にはハイコンテクストという話は前回した通りだ。よって、一つの要素しか持たない場合、つまり「戦闘」と「美少女」というそれぞれの要素はハイコンテクストである。
しかし、「戦闘」と「美少女」が組み合わさる=「戦闘美少女」になると、コンテクスト性はむしろ低くなる。理由は単純で、各要素自体は「よく見知ったもの」だとしても、それらをくっつけたものは全体としては「よく知らないもの」になるからだ。
よって、「戦闘」「美少女」はそれぞれハイコンテクストでも、「戦闘美少女」はローコンテクストという評価になる。ここでコンテクスト性が高いとリアリティが下がるという関係を思い出すと、そこからの類推で、コンテクスト性が低いとリアリティが上がるという現象が起こることが予想される(やはりここがよくわからない。ハイコンテクストがローリアリティまではいいとしてもその逆が成り立つとは限らない気がするし、具体例を挙げられない)。

ちなみに、我々の感覚からすると「戦闘美少女」はそれ自体で一つのコンテクストを形成するくらいありがちな要素なのだが、この本は書かれた時代がかなり古いので、今とは感覚が違ったのだろう。なにせ、戦闘美少女の例としてセーラームーンナウシカが出てくるレベルだ。

・続き/相乗について

前回の続きで、相乗についての話から入る。
相乗とは相乗効果のことで、良いもの二つが組み合わさって単体以上に更に良いものになる現象を指す。カレーとうどんがカレーうどんになるようなものだ。

説明のために、女装ものの例を出そう(男の娘も含めて良いが、ふたなりは少し事情が違うので弾く。補足参照)。
女装ものは「美少女らしい見た目」に「美少女らしからぬ要素」が組み合わさったという点で倒錯の代表とみなされることが多い属性だが、俺的には単純に良いもの二つがシナジーした、相乗効果の産物だと感じる。

俺はゲイではないが、同性には同性の魅力がある。
かなり性差別発言っぽいことをあえて言うが、男性特有のロジカルな思考だったり、男性同士で肩を組み合うような対等な関係だったり、男性性に由来する秘密の共有だったりは男性キャラクターでしか可能にならない。精神的だけではなく身体的にも、雄の臭い、堅い筋肉、男性器に対するプラスの感情はあるかないかと言われれば、まあ、ある。
性差別主義のゲイみたいなことを言ってしまったし同意が得られるかは怪しいが、そういう男性性の良いところと、女性性の良いところを折衷した「いいとこどり」が女装・男の娘という方が俺の感覚に近いのだ。別に倒錯を経由しなくても、男性性が魅力的と言ってしまうだけで十分説明が付く。このとき、女装ものでの美少女要素は、セットになる男性性から「いいところ」を引き出してきて組み合わせることで凄くいいものに仕立て上げるという、「いいところ探し」として機能している。
もう少し一般的には、美少女要素はセットの要素から「いいところ」を探し出してきて、自らの美少女性と相乗効果を実現するという挙動をする。

阿波連さんの人格障碍にしても、自分が好意的に思っている相手がこっちにベタベタしてくるのであれば嬉しいところはあるわけで、美少女性故にそれが増幅されて漫画を成り立たせていると言える。
とはいえ、元々阿波連さんが人格障碍者というのがかなり穿った見方であるわけで、美少女要素が探してくる「いいところ」が肉体的/精神的にどういうものであるのかという話は、もう少し丁寧に考えないといけないだろう。

次回に続く(エアマスターとかジョジョ五部の話を挟みつつ、許容度のボーダーラインについて書く予定)。

補足:
100%俺ルールで恐縮なのだが、言葉を使い分ける以上は俺の中での定義みたいなことを一応言っておくと、

女装:ベースは男性、完全な男性に戻りうる
男の娘:ベースは男性、完全な男性に戻らない
ふたなり:ベースは女性

パッと見の判定としては、ウィッグは女装、地毛は男の娘である(ウィッグは美少女性の最たる部分=相貌の美しさが可変的であることを象徴するため)。なお、
性自認性的指向がどうとかという話にはそんなに興味がない。

・続き/意志薄弱者のツイート

医学部図書館に行く機会があったので調べてきた。
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やはりこっちの本、「精神医学入門 第24版」の232ページで間違いない。

新宿御苑

萌えキャラ目当てで新宿御苑に行ってきた。
C9rPs2TUIAANzfd[1]
(友達がいないので職員のお兄さんにお願いして撮ってもらった)

君野イマ・ミライはCOOL CHOICEという環境保全企画を先導する環境省所属の萌えキャラ(詳細は公式HP参照)。キャラデザのクオリティが高く、役所の萌えキャラにしては珍しく直球ではないダウナーさを持っているのがいい。僕はパーカーなのでイマちゃんが好きです。
教師ポジションも生徒ポジションも両方美少女というのが優れていて、生徒ポジションが男子高校生ではないところに時代に合ったセンスを感じる。二人はそれぞれパラレルワールドの存在であり、同一人物という設定もわかっている感が高い。

等身大パネルを設置した割に大してウケは良くなく、俺のように写真を撮っているオタクは一週間に一人くらいしか見ないらしい。
このパネルがあるインフォメーションセンターは入場門を出てすぐ横という死角にあるためか、新宿御苑の入場者は多いはずなのに中はガラガラで、職員のお兄さんも暇そうにしていた(他に誰もいないので、撮影しやすいように照明やパネルを動かしたりしてくれた)。

公式HPでは最近動画が公開されたのだが、3DCGの出来がかなりイマイチな上に声優が絶望的(たぶんプロではなく環境省の職員かなんかだと思う)で、もうちょっとなんとかならなかったのかと思う。
COOL CHOICE公式アプリも萌えキャラ要素は背景に立ち絵を配置しているだけ、内容も読む気の起きない資料のコピペばかりで、ポテンシャルを活かしきれていない感がある。