LWのサイゼリヤ

ミラノ風ドリア300円

18/9/21 最近読んだ本3

続き(とお題箱)。
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・お題箱42

66.田中のおっさんについてはどう思ってる?

今初めて見たんですけど、あまり思うところはないですね……
バーチューバーってもう1000人くらい登場したらしいですが、安直なおじさんキャラが活躍する余白がまだ残っていたのは意外かも知れません。美少女枠が飽和状態なのはもちろん、動物系とか人外系ももうたくさん出ているので。まあでも、声がかなり安定しているしトークもうまいので実力なのかも。
僕は萌え豚なのでこのバーチューバー群雄割拠時代でもやっぱり女性的な見た目と女性的な声が良いやつが基本的には強力だと思っているのですが、田中のおっさんみたいな非美少女キャラも結構人気出るんですね。

67.いつから腋に目覚めたんですか?

これ定期的に聞かれるんですけど、シャドバの腋露出率を調査したときからです。
調査前は腋が出ていると嬉しいくらいだったんですが、調査後は腋しか見なくなりました。

 

ポストモダンの条件


オススメ度:☆☆
初手度:☆

サイゼリヤ講義でもキーワードの一つだった、「大きな物語の衰退」について(たぶん)最初に提起した有名な本。
しかしそのイメージに反し、実際に読んでみると「科学的な知の言表の正当性について」という科学哲学的なテーマが大部分を占めており、そっちの方がTwitterの現状あたりとリンクしているし読み応えがあった(ツイートの評価は明らかに科学的な根拠よりも物語的な完成度が優位になっている)。実際に衰退を引き起こす要件についても科学技術の発展が最重視されているようだ。

学者が学者向けに書いた論文なので、事前知識は相当に必要。俺も学者ではないから五割も理解してないだろうけど、タイトルにもある「言語ゲーム」はウィトゲンシュタイン用語なので、それくらいは軽く踏まえてからトライした方がいいと思う。

ウィトゲンシュタイン入門


オススメ度:☆☆
初手度:☆☆☆

というわけなので、ウィトゲンシュタインの入門書も紹介しておく。
入門だし事前知識は不要だが、ウィトゲンシュタインは前期・中期・後期で人生史とリンクした思想の変遷があるために内容的なボリュームがかなり多い。
大雑把には「言葉を可能にする条件は何か」という問いが一貫していて、その回答が時期ごとに記号論理→文法→慣習というように推移したと俺は理解しているが、それでいいか?

ウィトゲンシュタインはこう考えた


オススメ度:☆☆
初手度:☆☆☆

ウィトゲンシュタイン入門二冊目。こっちの方がもう少し詳しくて厚いけど、内容はほぼオーバーラップしている。事前知識不要、頑張る必要あり。

・モダンのクールダウン


オススメ度:☆☆☆
初手度:☆☆

中盤までは娯楽メディアを中心に平易な語り口で穏当なポストモダン論を進行するのでよくあるオタク論壇の一種かと思いきや、途中から突如エキサイティングな展開に突入する。
東浩紀大塚英志宮台真司永井均本田透三浦俊彦といった、このブログの読者には見覚えのある(?)論者が次々に飛び出しオールスター総力戦の様相を呈してくる。単に引用してくるだけではなく、東がデリダからオタクへと接続した合理性や大塚や本田との立ち位置の違いなどを掘り下げ、どう着地するのかと思いきやラストで「次巻に続く!」というクーロンズゲートばりのフリだけ見せて中断(シリーズものって最初に書いとけ)。
面白いので次巻以降も読みたい。

事前知識はかなり必要。
挙げたような論者たちの引用をそこまできちんと説明しないので読んどいた方がいいというのもあるが、単純な「モダン→ポストモダン」を「伝統→近代→モダン→ポストモダン」という四段構えに拡張した図式が基本的な時代推移の認識になるので、ある程度ポストモダン論に慣れた人でないと一章で弾かれると思う。